イワサキ経営スタッフリレーブログ

2026年05月

2026.05.24

時代変化と人材育成の在り方

昭和・平成・令和の三つの時代を振り返ってみると組織の在り方や人材育成の方法は大きく変化してきたと言えるでしょう。

昭和の時代は、高度経済成長の真っただ中にあり、企業は拡大を続けながら強い組織体制を築き上げていった時代でした。組織はピラミッド型が主流で、上意下達の意思決定が基本とされ、指示に従う姿勢が重要視されていた点が特徴でした。仕事は現場で覚えるものとされ、経験や年功が重んじられて、背中を見て学ぶ文化が自然と根付いていた時代でもあります。

平成の時代に入ると経済環境は安定期へと移行していき、競争環境が一層激しくなる中で、成果や効率が求められました。目標管理制度や評価制度などの整備が進んでいくことにより、個人の能力や成果に対して注目が集まるようになりました。

一方で、組織の一体感の低下や人材育成の形骸化といった、新たな課題が顕在化してきたことも見逃せない点であります。

そして令和の時代に入り、社会やビジネス環境はさらに変化し、デジタル化や価値観の多様化が急速に進んでいる状況です。

正解のない時代とも言われる中において、求められるのは、自ら考え主体的に行動できる人材であると言えるでしょう。そのためには、従来型の研修を見直すことが必要となります。知識を一方的に伝えるのではなく、対話や内省を重視します。

受講者自身の気づきを引き出すことが、これからの人材育成において重要な要素となっていくと考えられます。また、心理的安全性の高い環境を整備することによって、自由に意見を出し合える状態を作ることが学びを深めていきます。上司の役割も変化してきており、教える存在から支援する存在へと変わり、共に考え成長を促す姿勢が求められています。

時代が変わったとしても、人が成長する本質は変わりません。だからこそ、今の時代に合った関わり方を模索する必要があります。組織と人が共に成長していく未来を創り出すために、今こそ人材育成の在り方を見直していくことが求められているのです。これからは「人材」ではなく「人財」として人を捉える視点が、これまで以上に重要になっていくのではないでしょうか。

イワサキ経営グループ 人財育成推進室 小林直己

2026.05.05

サナエノミクスと小規模事業者

サナエノミクスという言葉を耳にすることは増えたが、小規模事業者の多くは「そんな政策があることすら知らなかった」と口をそろえることが多い。朝から晩まで働き、帳簿をつける時間もままならない。ましてや政府の支援策を調べる余裕などない。
私たちは、日々現場に接しているが政策の良し悪しよりもまず「情報が届いていない」という現実を痛感している。
積極財政でお金が回りやすくなると言われても、忙しい事業者にとっては遠い話のようだ。実際に融資を受けられるのは、
帳簿が整理され、事業計画を説明できる企業に限られる。小さな飲食店や個人経営の工務店では、そもそも書類を揃える
時間がない。「銀行に行く暇がない」「何を準備すればいいのかわからない」という声が圧倒的である。政策の追い風を受けるには、まず、準備の時間が必要だが、その時間すら取れないのが現場の実情でもある。


補助金も同じである。DX、人材育成、設備投資など対象は広がり金額も大きい。
しかし、申請書類は複雑で説明内容もわかりずらい。私たちの顧問先でも、「書類が多すぎて途中で諦めた」「申請のために店を閉めるわけにもいかない」という声が後を絶たない。制度そのものはありがたいのに、忙しい人ほど使えない。
これが小規模事業者の現実だ。だからこそ、会計事務所の役割は大きい。私たちの仕事は、単に帳簿をつけることではない。
・事業者の代わりに制度を調べ、使えるものを選び出すこと
・忙しい経営者に代わって申請の段取りを整えること
こうした複雑な状況を翻訳する機能と段取りこそが、小規模事業者にとって最も価値のある支援だと感じている。
サナエノミクスがどれだけ大きな政策でも、現場の悩みは驚くほどシンプルだ。「人がいない」「物価が高い」「毎日忙しい」。
この三つがすべてを支配している。政策が立派でも、使えなければ意味がない。むしろ、書類が少し減るだけで救われる事業者は本当に多いと思う。結局のところ、サナエノミクスが小規模事業者を救うかどうかは、政策の規模ではなく「どれだけ現場に届く形にできるか」にかかっている。私たち会計事務所のミッションは、その届かない政策を使える支援に変えることだ。
忙しい事業者が本業に集中できるよう、制度の壁を低くし背中を押す存在でありたい。

イワサキ経営グループ経営支援課 齊藤直也

カレンダー

«5月»
     1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31       

アーカイブ