イワサキ経営スタッフリレーブログ

2017年08月

2017.08.18

CMにお金をかける意味 ~宮口 巧~

 コンビニエンスストアには、約2千5百から3千程のアイテムが陳列されていますが、そこに買い物に行く私達は買う商品と買わない商品があります。そこで、商品を提供する側が自分の商品を買って貰う為の情報発信が、プロモーションです。

 
このプロモーションの中でもっとも影響力があるのが「CM コマーシャル」ですが、マスメディアでのCMには莫大なお金がかかるイメージがあると思います。では、コマーシャルをしている企業の商品は、高い値段がついているかというと、そうではありません。
 
コマーシャルの効果を簡単に説明すると、例えばあるバイクメーカーが100億円の開発費を投じて新しいバイクを作ったとします。1億円の広告費をかけてコマーシャルすると100万台売れるとすると、1台辺りの開発費プラス広告費は1万1千円ですが、広告をしないで10万台しか売れなかったとすると、1台辺りの開発費は10万円です。つまり、1億円の広告費をかけて100万台売れる方が、1台にかかる費用、いわゆるコストが下がるので、当然その分安く価格設定出来る、と言う事になります。地域の企業はコマーシャルに1億円もかけられませんが、商品パンフレットやインターネットのホームページ、専門業界を対象とした展示会などに出展する事で、販売量を増加させることが出来ます。
 
つまり、CMを含めたプロモーションは、効果を目標設定して戦略的な広告宣伝を実施する事が重要です。コマーシャルに代表される広告には、いくつかの種類があります。テレビ、そしてラジオと言う電波を使った広告や、新聞、雑誌、地域のフリーペーパーなどの紙を使った広告など、特に多くの人達に一斉に情報を届けられる広告を、マスメディアを使った広告、と言います。他にも店頭や店内に貼るポスターやPOP、ホームページでの商品紹介、お店や商品のパンフレットやDMなども広告です。
 
それがどんな広告であっても、自分達が作る広告で、消費者にどんな事を伝えたいか? を決める。
それをどんな表現で伝えるかを考える。
さらに、この広告でどんな効果があったら良いか?と言う目標をしっかり立てる。
この3つが効果の目標を立てて、戦略的な広告を実施すると言う事になります。広告費が安価でも、地域のコミュニティFMや地方紙も、れっきとしたマスメディアですので、今上げた3つのポイントを押さえて、一度地域企業のCMについて相談、提案してもらったりする事も大切です。

2017.08.18

事業承継を考える ~村田 圭~

 経営者が高齢化していることを背景に、世間では事業承継に関する取り組みが活発になっています。私が経営者の方々から受ける相談にも確かにここ数年この手の相談が増えているという実感があります。この事業承継には決まった期限があるわけではないので、つい後回しになってしまう会社が多く、必要な時には準備不足に陥ってしまっている現状があるようです。

中小企業庁の「事業承継ガイドライン」ではこの事業承継の計画から実行までを5つのステップに分けて説明しています。
まずは事業承継の準備は時間がかかることから早い段階から準備に取り組むことの必要性を認識すること(ステップ①事業承継に向けた準備の必要性の認識)。そして次に自社の事業や財産、ノウハウ、経営環境、後継者の状況や相続対策を認識すること(ステップ②経営状況・経営課題等の把握(見える化))。次に事業の競争力の強化や社内規定・マニュアルの整備、職務権限の明確化などを進め、後継者が引き継ぎたいと思えるような会社の状況を整えること(ステップ③事業承継に向けた経営改善(磨き上げ))。次に親族や従業員に引き継ぐ場合には後継者が継承した後の事業の在り方のイメージを作ること(ステップ④-1事業承継計画の策定)。会社を売却して社外に引き継ぐ場合にはM&Aの仲介機関に依頼をし、どのような承継をしたいかを明確にすること(ステップ④-2M&A等のマッチング実施)。ここまでの準備ができてようやく事業承継の実施となります(ステップ⑤事業承継・M&Aの実施)。
事業承継には長いと10年以上の時間がかかる場合もあります。事業承継というのは単純に代表取締役の名前が変わるだけというものではなく、これまで現経営者が長年にわたり培ってきたノウハウや技術を次世代に引き継ぐということもしなければなりません。また、培ってきた社内外のネットワークの引継ぎというのも短期間で容易にできるものとは限りません。自社株等の財産の引継ぎに大変の苦労をされている会社も少なくなく、長い年月をかけてコツコツと対策を取っていく効果も多く見込まれます。会社のその後の繁栄のためには経営理念や経営者の信用を引き継ぐということも非常に重要なことです。
今はまだ必要ないと思っていても一度じっくり考える時間を作ってみても良いかもしれません。

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