イワサキ経営スタッフリレーブログ

2012年08月

2012.08.08

目標達成の為に ~村田 圭~

 1969年にアポロ11号が月面に着陸、歴史上初めて人類の月面到達を実現させた。なぜ、アポロ11号は月に到達できたのだろうか。その理由は第一に「月に行こうと決めたから」である。非常に簡単な言い方であるが、月に行こうと決めなければ月には到達できなかったのである。次に「ロケットで行こうと決めたから」である。それから43年経った今でもロケット以外で月に到達した術はないのである。そして最後に「渡航中の軌道をNASAが緻密に管理したから」である。渡航中の微調整がなければ軌道がそれて月には到達できなかった可能性が高いのである。

これはよく経営に置き換えて言われる理論であり、「月に行く」は会社が将来どうなる、どうなりたいという目標を社長を筆頭とした経営幹部が社員に明確に示すことが重要であるということに置き換えられる。具体的には経営理念や経営目標、当期や中期の経営数値目標により示される。
次に「ロケットで行く」は目標を達成するための手段、方法論を具体化するということである。目標だけを示しても業務を遂行していく社員ひとりひとりが全く別々の手段で実行していっては逆効果となってしまうことが多いため、それを実現するための具体策を考え、示していくことが重要となる。これは月次の数値目標や月別の行動目標を設定することで具体化できる。そして重要なのは、それを共有するために経営計画発表会を行うことである。ただ計画を立てて机にしまってしまったらその目標は単なる自己満足で終わってしまうので、皆の前で発表し共有することが最も大切なのである。
そして最後の「軌道を管理したから」は目標の達成管理を適時に行なうということである。目標と実績をタイムリーに把握し、適宜軌道修正を行うことで目標達成に近づくことができるのである。それは実績を毎月しっかりと把握することとそれを受けた経営会議を定期的に行うことで実現できる。
経営環境の厳しくなった現代ではなかなか勢いだけで健全な経営をしていくのは難しくなっている。弊社でも若手の経営者の方を対象に次世代経営塾という名で経営計画の策定のお手伝いをしており大変好評をいただいているが、今後の経営にはこの「経営計画」を活用して計画ずくで利益を実現する体制を目指してみてはいかがだろうか。

2012.08.08

名将に学ぶ ~山田 克彦~

 的確な分析と合理的な指導と言えば、プロ野球にデータ重視のID野球というスタイルを広めた野村克也氏を挙げる人は多いでしょう。その豊富な知識と観察眼、的確な指導で、他球団でくすぶっていた選手を引き受け、1軍に定着させ、活躍させるその手法は「野村再生工場」とまで言われました。

野村氏は努力家で読書家でもあります。多くの野球理論書だけでなく人生や思想などについても幅広く読んでいます。また多くの文化人・知識人とも交流し、直接人生について相談していました。
野村氏は、ヤクルトの監督就任当初、ミーティングでは野球の戦略や技術はほとんど教えず、仕事や人生論を熱心に説いたといいます。その根本に「人間的成長なくして、技術的進歩はない」という信念があったからです。人間としてどうあるべきか、仕事にどう向き合うか、野球という仕事をどうとらえるべきかについて、ありったけの知識と経験を話したといいます。
例えば、組織の意識改革について説く時、野村氏はヒンズー教の教えから始めるといいます。
 心が変われば態度が変わる
 態度が変われば行動が変わる
 行動が変われば習慣が変わる
 習慣が変われば人格が変わる
 人格が変われば運命が変わる
 運命が変われば人生が変わる
他球団から来た選手の中にはその話の内容に当初ついていけない人もいたそうです。そういった選手には「夜バットを振ることも大切だが、俺の話はそれ以上に大切だ。いつかは役に立つ。いつかはわからない。10年後かもしれない。しかし10年後俺の話が少しでも理解できると感じられるようになったら、君たちはいままでよりずっと成長したと断言できる。」と語ったと言います。
もともとプロとしての技術は持っている人ばかりですから、意識を変えるだけで結果を残す選手は多かったと言います。スポーツの世界は時にビジネス以上に厳しく、過酷です。こうした現場で戦いの指揮を執る監督の言葉は重みがあります。
ビジネスに関わる私たちもスポーツの世界に学ぶことはたくさんありそうです。

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