イワサキ経営スタッフリレーブログ

2020年11月

2020.11.30

ウィズコロナ時代へ

 日本で初めて新型コロナウイルス感染患者が確認されてから9か月近くが経ちますが、これまで新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、経済対策として様々な対策が実施されてきました。

中小企業の資金繰り対策としてある一定の条件をもとに金融機関による実質無利子・無担保融資の拡大や、売上前年同月比50%以上減少等を要件に持続化給付金や家賃支援給付金、従業員の雇用を維持するための雇用調整助成金等があります。これらの対策を利用することで一時的にはコロナ禍を凌いできた企業も多いことでしょう。しかし、今後も新型コロナウイルス感染症拡大の影響は長期化されることが予想されます。もうコロナ禍以前への状況には戻らないと考えるべきでしょう。
コロナ禍にあったこれまでの約半年の間、店舗等への休業や外出自粛の要請、インバウンド消費の減少など業種により影響は様々ですが、新型コロナによる経営への影響が明確に表れ始めています。東京商工リサーチの推計では、今年の倒産・廃業・解散件数は5万件にのぼるとの記事も報道されています。このように景気や雇用状況が悪化する中、感染防止と経済再生の両立への動きが必須の課題となりました。そこで政府は感染拡大により特に打撃を受けている観光や飲食業を支援するため、需要喚起策として「GoToキャンペーン」を開始しました。この事業は旅行代金の最大半額相当の補助や、飲食店を利用した方へのポイント還元、イベント等のチケット割引などが組み込まれており、全体の事業規模は約1兆6000億円にもなります。このままでは経済が低迷し国民生活が成り立たなくなるからです。7月22日から「GoToトラベル」が開始され、10月1日からは「GoToイート」が開始されました。
このように社会経済活動が徐々に動き始めていますが、賛否両論あるのも事実です。これからの時期はインフルエンザの流行期にもなるため、より一層の感染防止対策が必要となってきます。しかしこのまま何もせず経済を動かさなければ、倒産につぐ倒産で国民生活が成り立たなくなるのも事実です。感染防止対策を万全にしたうえで、県外とは言わなくてもまずは県内など近場に旅行するなど、ウィズコロナ時代を生き抜くために少しずつ動き出してみてはいかがでしょうか?
 
~善田 智洋~

2020.11.30

コロナ禍に思う事

 コロナによって世の中が変わった事を挙げればきりがないが、私個人が感じる一番の変化と違和感は真夏の炎天下のマスクである。それも老若男女問わずマスクを着用している。暑がりの私はまさか、こんな事が起こるとは夢にも思わなかった。これは私個人が感じる些細な事であるが、世の中では様々な常識が覆っている。遠く離れた人との飲み会など考えたこともなかったし、全国に散らばる大勢の仕事仲間と会議が成立する事も想像できなかった。コロナは常識を覆すのと同時に、ITによる劇的な変化をもたらした。

先進国を自負していても、ITの分野において諸外国に後れを取っている事に気づかず、「第四次産業革命(現在ではデジタルトランスフォーメーションの方が適当だろうか?)」という言葉すら知らなかった人達がコロナ前には相当数いたと思う。
私の周りでもそうだ。第四次産業革命により産業構造がひっくり返ると聞いても、ITの導入や活用に全く関心を持たなかった中小企業経営者の方々。その方々も今回のコロナをきっかけにITの活用に着手し始めた。
遠方の取引先を多く抱える、ある企業経営者の方は月の半分以上を出張するため、かなりの時間を移動に費やしてきた。しかし、移動が制限されて取引先との面談が叶わくなった為、止むに止まれず嫌々Zoomを使うようになった。すると、これがとても良いそうで、「何故、今までこんな便利な物を使わなかったのか?」だそうだ。移動時間が無くなったため、その分の時間を従業員との打合せや指導育成、社内の管理に割くことができるようになり、また、従業員からの報連相も密になったそうだ。また、出張で家を空けることが無くなった為、家族との時間や趣味の時間が持てるようになったと喜んでいる。コロナ様々だそうである。
この事例はたまたま運がよかったのかもしれない。しかし、発想を転換し行動してみた。その結果が事態を好転させたのである。海外に比べ遅々として進まなかったデジタルトランスフォーメーションがこれを機に、一気に進むのではないだろうか。そして、日本が、中小企業が、浮揚する千載一遇のチャンスではなかろうか。今こそ「最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。 唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。」の意味を考えたい。
 
~志田 将彦~

2020.11.30

アフターコロナの事業承継

 新型コロナウイルスという外的要因で、中小企業の経営者は、会社を維持継続させるために日本政策金融公庫、民間金融機関を中心に制度融資を活用して無担保・実質無利子の資金調達に奔走していた。そして、コロナ禍がひと段落着くと、今度は返済原資を稼ぎ出すためにアフターコロナ(ウィズコロナ)の中で新生活様式での会社の舵取りが必要になります。

しかし、アフターコロナの新時代では、高齢の経営者の経験が生かせることもできないため、誰に会社の舵取りを任せていくのかという「事業承継」対策が本格的に動き始めています。新生活様式に対応できないことや、高齢である経営者は感染すれば重篤化するリスクがあり、自分に万一のことがあれば、会社の存続が危ういという思いから、対策に本腰を入れ始めたようです。
日本経済のなかで中小企業の存在感は大きく2019年版の中小企業白書によると、日本の全企業359万社のうち、中小企業は358万社と実に99.7%。従業員数でみれば、全企業の4679万人のうち3220万人と約7割だ。中小企業は、雇用の担い手として従業員家族の生活を支え、様々な技術や技能を継承していくという、重要な役割を担っております。
しかし、中小企業では、オーナー経営者の高齢化が深刻で経営者の年齢で最も多いのは、1995年は47歳だったが、18年には69歳になった。多くの中小企業で世代交代が進んでいないのが現状です。
適当な後継者が見つけにくいという事情もあるが、家族や親族に候補者がいても、生前贈与の税負担や買取り資金の負担が重かったり、なかなか踏み切れないという課題も大きいです。
中小企業のオーナー経営者が亡くなると、その相続財産である株式の株価を算定することになります。通常、財務状況の良い優良企業ほど株価は高く評価されるが、その結果、後継者に多額の相続税がのしかかれば、納税のために株式を処分せざるをえず、会社の経営が成り立たなくなることもあり得ます。
経営者の年齢を考えれば、今後10年以内で、多くの中小企業が事業承継をどうするか決断を迫られており待ったなしの状況です。
しかし、今回の新型コロナウイルスという外的要因は、経済状況を悪化させ、会社の価値を大きく棄損させてしまっているというマイナス要因が大きいですが、事業承継を目前にしてその株式移転のコストである税負担を目の前にしている経営者や後継者にとっては結果的に朗報と言えます。このタイミングで自社株式を後継者に移すことを積極的に行ってみてはいかがでしょうか?
~山部 哲~

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