イワサキ経営スタッフリレーブログ

2007年05月

2007.05.29

「癒しの産業」としての東京ディズニーリゾート ~高島正明~

  消費者のニーズが多様化し、「サービスの充足」を求める顧客が増えています。これからの経営は、サービスをどのように展開していくかが重要なポイントになりそうです。

年間約2500万人―テーマパークとしては世界最大の入場者数を誇る東京ディズニーランドは1983年のオープン以来、延べ3億5千万人を楽しませてきました。
 景気の低迷でテーマパークが落ち込む傾向にある時でも変わらず順調に推移してきています。来園者リピート率90%以上を誇る東京ディズニーリゾートの来園者を魅きつけるサービスはどこにあるのでしょうか?
 若いカップルにとっては、デートの定番であり、ファミリーにとってはお父さんの家族サービス、会社での慰安旅行と、さまざまな要望に応える自然に囲まれた空間であるレジャー施設ということだけでは片付けられない何かがあることは間違いないようです。
 
いったいそれは何なのか?
「楽しい」「わくわくする」「異空間」「現実からの逃避」などの声が返ってきそうです。
つまり『心(ハート)』の満足を求めて集まってくるのです。また、その要求に応え続けてきた結果がココにあるといえます。都心にいながらエンターテイメントに触れることでリラックスする空間をリゾート内に、シネマコンプレックス、ショップやレストラン、日本初のディズニーブランドホテル等の異なるテーマと楽しさをもつ個性的な施設でありながら、エリア全体として調和のとれた時間と空間を創出しています。
まさにテーマパークの真髄といえます。
 かつて、ウォルト・ディズニーは「永遠に完成することのない、生き物のようなもの」とディズニーランドを表現しています。
これからも、「夢」を永遠に与え続けていく姿に、何か経営に関するノウハウがありそうです。そのビジネスを成功させるカギを見つけに訪れるのもいいでしょう。訪れる者に感動を与え、また来たいとさせる演出が来園者(ファン)を生むのです。貴社のファン作りの参考になるのではないでしょうか?

2007.05.09

企業再生に見る会社繁栄の要素 ~村田 圭~

 「景気回復基調」という新聞の見出しを見ていると、ゆっくり景気が回復してきているのかなと思うが、実際現場で企業を見ていると倒産は減っているような気がしない。そこで、民間の調査期間による倒産件数に注目すると一時は減少傾向にあった倒産件数も2005年より反転し、増加基調にある。

 この状況下で、企業に求められる再生の要素は何なのであろうか?
 第一に求められるのは何といっても経営者である。中小企業は「会社=経営者」であることは言うまでもなく、再生の可否も経営者の覚悟と能力に左右されることとなる。企業再生において経営者がどの程度の覚悟で望んでいるのかは成功と失敗の大きな岐路となることが多く、経営者が丸裸になる覚悟はできずに、小手先の再建築で臨み、結果的には行ける所まで行く玉砕的な経営となり、取り返しのつかない状況となってしまうケースは少なくない。それに加え、経営者の能力は多岐にわたり必要となる。
 まずは①営業面の能力である。能力はあるが資金繰りの悪化によりその能力を発揮できるモチベーションを失ってしまうことがあるが、環境に対する泣き言を言っていても業績は改善しない。その状況下においてもクリエイティブな発想をできる気持ちが大切である。
 
 次が②人を見出す能力である。大企業と違い、中小企業は外から血を入れるやり方には限界がある。そこで、社内にいる人の能力を最大限に引き出し、経営に活かす仕組みを考えなければならない。経営者自身が何から何までやろうとしても再建は実現困難である。
 最後が③後継者を育てる能力である。経営者の役割は自分が倒れても盤石な航海をできる体制を整えることであり、その後を継ぐ人をいかに育てるかがポイントとなる。
 次に求められるのは社員である。社員に求められる要素はポジティブな発想が持てるか、この一点である。不遇な状況を通常は引け目に感じてしまうことが多いかもしれないが、この状況をスキルアップのチャンスと捉え、将来的にはこれを活かして一旗上げようというくらいの気構えが求められる。
 これらは企業再生に求められる要素としてご紹介したが、必ずしもそこに限定する要因ではない。再生企業も少し前まで優良企業であったケースも少なくないが、何かが欠けていたばかりの転落してしまったといえるのではないだろうか。

カレンダー

«5月»
  1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31   

アーカイブ