イワサキ経営スタッフリレーブログ

2018年08月

2018.08.27

日本にキャッシュレス社会は訪れるか? ~深田 高代~

 皆さんは買い物をする際にどんな方法で支払いをしますか?多くの方が財布から取り出すのは硬貨や紙幣などの“現金”ではないでしょうか。最近は身近なスーパーでもクレジットカード払いが可能となってきましたが圧倒的に現金決済が多いような気がします。

現在、世界的にキャッシュレス化が進んでおり、2015年の民間消費に占めるクレジットカードとデビットカードの割合は世界で約40%に上っています。特にスウェーデンは現金使用率が1.7%程で残りの98.3%が現金以外の決済です。数値だけでも驚いたのですが、小売店ではさらに現金の受取を拒否することが法律で認められているそうです。対して日本は、17%程度にとどまっています。比較的治安が良く、偽札の流通も少ないうえ、金融インフラも整備されており現金決済が楽だからです。加えて、個人情報を顔の分からない第三者へ渡す事に抵抗を抱く人も多く、安全面から見ても現金に対する信用が強く、現金主義の文化が根強いと言えます。
しかし、2020年の東京オリンピックも控え、外国人観光客の増加を目指す日本にとってキャッシュレス化の遅れは無視できない問題となってきました。実際に政府は2027年までに民間消費に対するキャッシュレス決済を40%程度にする目標を定めています。
キャッシュレス化には、実店舗における現金関連業務(管理・集計・移動などの企業コスト)が削減されるだけでなく、会計や財務管理の電子化を合わせることで納税の自動化が促進され収税面の効率化が期待でき行政コストという社会コストの削減にも寄与します。
一方、消費者からすると個人情報の漏えいリスクもあり、その懸念が強い限りキャッシュレス化の足かせになるでしょう。ポイントが貯まるからと言う理由でクレジットカードや電子マネーを使用する人が多い現状を考慮すると、キャッシュレス化の進展には消費者にとって経済的なメリットがあり、かつ利便性と安心感を高めるようなサービスの提供が必要だと思います。
また、そのようなサービスの提供過程で新たな価値が創造されることにより新産業が生まれ、日本の技術や経済が一層発展して欲しいと思います。

2018.08.27

軽減税率制度 ~渡邉 健人~

 平成31年10月1日(消費税率引上げと同時)に軽減税率制度が実施される。標準税率は10%(消費税率7.8%地方消費税率2.2%)。軽減税率8%(消費税率6.24%地方消費税率1.76%)となり、「酒類・外食を除く飲食料品」「週2回以上発行される新聞(定期購読契約に基づくもの)」が対象となる。

これからの業務での対応としては、軽減税率対象品目の仕入・売上があるかの確認を行う。仕入がある場合、区分記載請求書等保存方式の下では、請求書等に「軽減税率対象品目である旨」や「税率の異なるごとに合計した税込金額」の記載がなければ、その取引の事実に基づき追記することが可能と記載されている。売上がある場合も仕入同様に「軽減税率対象品目である旨」や「税率の異なるごとに合計した税込金額」を記載して交付することとなる。また、申告の際には、仕入・売上ともに税率ごとに区分して記帳した帳簿等に基づき消費税額を計算するため、請求書に基づいた帳簿等が重要となってくるだろう。
また、平成35年10月1日以降は、区分記載請求書等の保存に代えて、「適格請求書」等の保存が仕入税額控除の要件となる(適格請求書等保存方式、いわゆるインボイス制度)。適格請求書とは、「売手が、買手に対し正確な適用税率や消費税額等を伝えるための手段」であり、一定の事項が記載された請求書や納品書その他これらに類する書類をいう。適格請求書を交付できるのは、税務署長に「適格請求書発行事業者の登録申請書」を提出し、登録を受けた適格請求書発行事業者に限られ、また課税事業者でなければならない。適格請求書保存方式の導入日に登録を受けるためには、原則として平成35年3月31までに登録申請書を提出する必要がある。留意点として覚えておかなければならないのが、適格請求書発行事業者の登録を受けた事業者は、基準期間の課税売上高が1,000万円以下であっても、登録を取り消さない限り消費税の納税義務が免除されないという点である、これについては細心の注意を払わなければならない。
新制度導入により私たちは、一つひとつ新しいものに対応していかなければならない。と同時に培った知識をお客様にお伝えし、指導していく義務があるだろう。

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