イワサキ経営スタッフリレーブログ
2023.09.29
生成AIについて
「ChatGPT」というものをご存知でしょうか?
アメリカの人工知能開発を行っているOpenAIが2022年11月に公開した人工知能チャットボット、AI対話型のサービスです。
従来対話型のAIとして有名であるAlexaやSiriと大きく違う点は文章でのやりとりが基本で、知りたいことや調べたいことは文章で入力し、それに対してAIがチャット形式で回答を行います。大規模言語モデルに基づいて構築されており、膨大な文章データのパターン・文脈を学習することによって回答を作成しています。
このように読み込んだデータのパターンを学習して新しいデータや情報、成果物を生み出すAIのことを「生成AI」とよび、雑談・情報収集から文章の公正、要約など幅広い範囲で活用することができます。従来の識別系AIは読み込んだデータを整理・学習しそれに基づき予測や結果を出力、既に決められた行為を自動化するものが主だったため、文字認識や製品の規格合致などを判断する等に利用されてきました。生成AIでは文章だけではなく楽曲・動画や画像など人間と同じように独創的な成果物を生成できるものもあり、AIの使用範囲が広がっています。また読み込みできる学習データ量が多くなり回答精度が向上したこと、アプリケーションなど誰でも簡単に使用できることなどによって急速に市場へ普及しました。
しかし、利用が拡大している一方で急速な普及に反して生成AIの学習データの範囲や開発時の留意点などのガイドライン制定が間に合っていない(2023年6月現在)ため、利用にあたっては学習データによる知的財産権の権利侵害になる可能性やプライバシーの侵害・機密情報の流出、作成した情報の正確性が保証されないため虚偽情報が蔓延してしまうことへの問題点が指摘されており、リスクを正しく理解し、生成AIの限界を知り生成物の内容を盲信せず必ず根拠や裏付けを自ら確認することが大切になります。また精度を維持するためには常に新しいデータを学習させることも重要となるため、常にデータを更新させ続ける必要もあります。
生成AIは日々新しい活用方法とともに、懸念すべき点も発生しています。ガイドラインやルールをアップデートしながらも有効的かつ慎重に使用していきたいものです。
イワサキ経営グループ 監査部 福地晏