イワサキ経営スタッフリレーブログ
2021.04.10
制度改正とその対応
2021年も始まったばかりと思っていましたが早2ヶ月程度が過ぎた頃となりました。今季は日本海側を中心に大雪となり、自動車道は大渋滞になり、秋田県では大規模の停電が起こるなど、新型コロナウイルス感染症以外の要因でも国内は落ち着かない日々が続いていると思います。
さて、そのような状況下ではありますが、本年4月には介護報酬・介護保険法が改定・改正されます。
今回の介護報酬改正については、本来はマイナス改定を行うという方向性も考えられていましたが、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、プラス改定であることが公表されています。
しかし、今回の改正の実態については、執筆時点(令和3年1月)での情報にはなりますが、プラス改定とされている一方で、事業所が要件を達成した場合に、基本報酬とは別に一定の加算をすることができる加算要件の見直しがされています。
方向性としては、加算要件については、平成12年より開始された介護保険制度において初の見直しであり、何ら対策をしない場合には現在と同水準の介護報酬を請求することは困難であるとされています。
即ち、介護事業者様に限っての話にはなりますが、今回の報酬改定に何ら対応・対策をしない場合には純粋な収入減となる可能性が高く、これにいかに対応していくかが重要になると考えられます。
一般的には企業の経営成績をよりよくする方法は①売上の増加、②固定費の削減、③利益率の上昇が考えられます。
今回の場合では、介護報酬という売上に該当するものが現状のままでは純粋減となりますので、企業の経営成績を維持・向上していくためには①については新たに国が公表する加算要件を充たすという対応が必要になるかと思います。
次に②についてですが、こちらは日々無駄の削減をしていく等の対応を実践されていると思いますし、また③の利益率についても提供する商品やサービスの質を落とさない上で、仕入等の変動費についてより安い業者を選定するといった対応を実践されているかと思います。
このように、一つの制度改正を例にしても油断なく対応していくことが今後の事業存続に関わってくるのではないかと思います。
イワサキ経営グループ 推進二課 戸部 翼