イワサキ経営スタッフリレーブログ

2016.08.19

両親からの贈り物「名前」 ~菊池 美佐子~

 皇帝、黄熊、光宙。読めるでしょうか。

読み方は「しいざあ」「ぷう」「ぴかちゅう」。いずれも人名、いわゆる「キラキラネーム」です。
親は愛するわが子にとっておきの名前を、と熟慮に熟慮を重ねて命名するのでしょうが、親の願いとは裏腹に名付けられた子の方は様々な悩みを抱えるケースもあるといいます。
まず「読めない」。日本人の多くは漢字で名前を命名します。戸籍法は「子の名には、常用平易な文字を用いなければならない」と定め、「名付けに使える漢字は「常用漢字」と「人名漢字」に制限されている。一方、戸籍に人名の読みは記載されないため、どう読ませるかは自由。出生届には読みを記入する必要があり、これが住民票などに反映される。名付けには漢字のほか、変体仮名を除く全てのひらがなとカタカナ、「々」などの記号を使うことができる」とされています。つまり常用漢字、人名漢字であればどんな当て字でも可という訳です。昨今の保育園・幼稚園の先生方は聞いて覚えた子供たちの名前を漢字で書かれると誰だかわからなくなる、と嘆いていたのを聞いたことがあります。
次に「恥ずかしい」。少し大きな声で本名を呼ばれると自分の周りの人が一斉に振り向くので、あだ名で「ユウコ」と呼んでもらっている、という体験談も目にしました。呼んですらもらいたくない名前を変えることは可能なのでしょうか。法的には家庭裁判所にて「相当な事由」があると判断されれば許可が下りる場合があります。本人が15歳以上であれば当人が申立て可能ですが、14歳以下である場合には親権者等法定代理人の許可が必要となります。14歳以下の場合は親の承諾が得られなければダメだということになります。
さて海外に目を向けてみると・・・
Lucifer(悪魔)、Queen Victria(ビクトリア女王)、「.」(フルストップ)、King(国王)、Princess(王女)、Justice(裁判官、正義)、以上はいずれもニュージーランド内務省が却下した名前の申請だそう。その他Unusual Baby Names2012よりExcel、Yoga、Ball、Burger、Exodus、Google、Hurricane、Jedi、Turboなどなど。
名前は子に与えられる親からの最初の贈り物。子の幸せを願わない親はいないはず。そんな贈る側の願いが伝わり、かつ贈られる側もそれに誇りを持てる、そんな理想が叶うならいいのでしょうが・・・少なくとも改名の申し立てを起こされるような名付けは避けたいものです。

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