イワサキ経営スタッフリレーブログ
2016.02.23
外部の目 ~鈴木 聡~
富士山がきれいに見えたかどうか。県外から静岡に来る友人たちがしばしば話題にする話です。静岡県在住者にあっては、同じような経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。私も富士山は大好きで本当に美しいと感じてはいますが、普段その姿に触れることのない彼らにとって富士山の勇姿を拝めたかどうかは特別のものだといい、その姿勢に圧倒されます。そんな話を聞くと改めて自分にとって普通の景色として存在する富士山の偉大さを再認識させられます。
どんなに素晴らしいものであっても、それが当たり前となり日常化していくことで、そのありがたみも薄れ、そこにある大きな価値が見えづらくなることはあるのかもしれません。逆に沖縄の友人はいつも見ている海の美しさについて、それを誇りとしながらも私が抱くような特別視はしていません。彼らにとってはやはり当たり前のことなのです。
身近過ぎてその良さが見えづらくなっている。このような状況、実は自社の商品の中にはないでしょうか。自らで把握している強み以外に、実はお客さんは何か他の別要素にも魅力を感じ商品を購入してくれているかもしれません。いや、場合によっては商品を超えた会社そのもの、あるいは経営者自身に好意を抱き応援してくれているお客さんがいることもあるでしょう。逆に考えると、その強みを自覚していないことで、本来もっといるはずの潜在顧客へのアピールが浸透しておらず、見込み客を逃していることがあるかもしれません。
とはいえ、静岡県在住者が見る富士山のごとく、当たり前になっていることのなかに潜む価値を改めて見いだすことは案外難しいものでしょう。そのために外部の目線、あるいは専門違いの方の目線というものを積極的に着目、活用してみてはいかがでしょうか。この先に重要な自社発展のヒントが見つかるかもしれません。普段、定期的に何気なく出入りしている業者担当者との話の中から、外部目線の本音が飛び出し、そこに自身が見えていなかった商品価値が再認識されることもあるでしょう。
実は今すでに足元に大きな収益源があるにもかかわらず、それが見えていない。積極的に外部目線の活用をすることで、その増益の種を発見できるかもしれません。