イワサキ経営スタッフリレーブログ

2015.08.12

待機児童問題 ~富山 友登~

 現在待機児童数は、平成24年現在で24,825人となっており、増加し続けていた待機児童数は2年前のピーク時以降、2年連続でわずかながらではあるが減少しています。

では少子化と叫ばれてずいぶんたつのになぜ待機児童が減らないのでしょうか?減らない理由としていくつか考えられるのですが、一番大きな理由は不景気だと思います。景気の悪化によって夫の給料が下がり、ボーナスがカットされ働かなければならない専業主婦は増加し保育所に入所させる子供の数が増えてしまったのです。その他にも女性の社会進出についても原因の一つだと思います。出産を機に退職していた女性も、ある程度の地位を得て、仕事内容に誇りを持っていると出産しても仕事をしたいと思うものです。
このような現状が続く中でH27年度から子育て支援新制度による待機児童解消対策が取り組まれおり、子育ての相談や一時預かりの場を増やす等地域のニーズに応じた多様な子育て支援をより一層充実させることや、補助金の対象となる施設を増やして待機児童を減らす等の目的として制度の取組が進められています。
~新制度取組~
実際には保育士が安心して仕事が出来るために行政から処遇改善として平均勤続年数に応じた加算率により保育所運営費に上乗せして支給するものがあります。さらに保育士の資質向上のための保育従事者の保育士資格所得に対する支援費が支給されることになっており、運営費以外での多くの加算が予定されています。
2011年に保育施設で亡くなったと厚生労働省に報告のあった子供は14人、2012年に18人、2013年に19人となりつめこみ保育が可能になったことで十分な態勢のとれていない保育施設で児童が亡くなるケースが増加しているなかで、いかに保育士、保育環境の質を高めることが重要かがうかがえます。
法的な支えがほとんどない中で待機児童や保育の現場の課題を解決するのはとても難しいですが、日本に住む子供たちにとって最良の場所を、子供のまわりにいる大人たちがきちんと作ることを考えていくことが大事だと思います。

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