イワサキ経営スタッフリレーブログ

2014.07.16

ESについて ~西島 佳祐~

 「企業の損失」というと経費や費用など、損益計算書に示されるような直接お金に結びつくものばかりをイメージしがちです。しかし、企業の損失はそれだけではありません。

CS、ESという言葉をご存知でしょうか。CSとは「顧客満足(Customer Satisfaction)」のこと、ESとは「従業員満足(Employee Satisfaction)」のことです。従業員満足というと、昇給や労働法規の順守という問題が重要視されます。
最近、盛んにブラック企業という言葉が使われるようになり、特に長時間労働については、過労死・メンタルヘルス問題など働く人の生命や健康を脅かす事態を招いているだけでなく、企業の生産性や効率性を損ない、また女性の活用も難しくするなど、日本社会の持続的な成長を妨げ、企業の持続的な成長・発展を阻害する要因となっています。過労死やメンタルヘルス問題で、知識・経験のある従業員が抜けることで、保障の問題、新規の雇用や教育にかかる費用など、トータル的に企業が失うものはとても大きいと考えます。
また、従業員の離職率も企業にとって大きな損失です。厚労省のデータによると、近年、入社して3年以内に退職する大卒者は3割、高卒者に至っては4割にもなるそうです。企業と従業員の考え方のミスマッチや、長時間労働、社内の人間関係など離職の理由は様々あります。しかし、企業にとって、社員の募集から採用までの費用、採用して初期教育にかかる費用は、決して安くありません。
業種や業務内容によって異なりますが、手取り足取り仕事を教えて、一人前になるまで最低3年はかかるといわれています。つまり、3年も給料を支払って仕事を教え、独り立ちできるようになった従業員が退職してしまうということです。3年間の教育に費やされた時間や費用は、貸借対照表には反映されませんが、企業の財産です。その財産がなくなってしまうことは、企業にとっては大きな損失であると考えます。
採用した従業員を育て、利益貢献が出来る人材にすることで、企業が利益を出し継続的な発展を続けることが出来ると考えます。

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