イワサキ経営スタッフリレーブログ

2013.12.13

熟年層と若年層の雇用問題 ~志田 将彦~

 先日、熟年層と若年層の雇用問題をテーマにしたある番組を見て、深く考えさせられました。

年金だけでは将来の生活が不安な為、60歳を過ぎても働きたい団塊世代と、不景気でリストラに遭い、現在は非正規社員として少ない給与で働く40、50代。一方、昨今の就職難から正社員として就職できず、非正規社員として働く20、30代。40代以上の熟年層と30代以下の若年層がお互いの意見を主張するというモノでした。
団塊世代の方は「まだまだ働けるし、今まで培った経験とスキルを活かして仕事がしたい。社会にも貢献できるはずだ。だから所得もそれなりに欲しい。」と仰います。40、50代の方々も同様に、「自分の経験やスキルが活かせるような仕事と、正規の社員として働ける環境を望む」との事。この方達は当然、バブル絶頂の日本が最も良い時代を経験されてきた方々。この方々の主張は「老後の生活に不安を感じ、現在の生活もけっして楽ではない。だから・・・」と、前述した労働環境を求める主張をしていました。
一方、社会に出た時にはバブルが終焉していてバブルの恩恵を受けたことのない30代。デフレの不景気の真只中に出生、若しくは物心ついた20代。将来の年金は期待できず、日本の先行きにさえ期待できず、将来を悲観する若者達。彼らは「熟年層、とりわけ団塊世代の人達の雇用延長によって自分たちの職が侵食されている。まずは若年層の雇用を確保するのが先決だ。スキルも経験もあるなら企業で働く事にこだわらず、起業すれば良い。」と主張していました。
どちらの言い分も解りますが、私個人としては若者を応援したい気がします。ちなみに私は両者の中間ですが、熟年寄りのアラフォーです。番組の後半では、スキルや経験のある熟年がドンドン起業し、若者の雇用の場を創れば良いとの案もありました。私もそれには大賛成です。しかし、日本はまだまだ起業するのが難しいのが現実です。シリコンバレーで何度も起業し、誰もが知る大企業に会社を売却した方が仰っていました。「アメリカと日本ではベンチャーの定義が違う。官主導ではなく、民主導でなければベンチャーは育たない。それと起業に年齢は関係ない」と。その方の仰るように民間が主導し、老いも若きも競って起業するような世の中になれば、日本の未来に期待が持てるのはないでしょうか。

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