イワサキ経営スタッフリレーブログ
2026年03月
2026.03.21
100年愛される対話の原点
家族が対人関係の壁にぶつかり、ひどく落ち込んでいた時のことです。力になりたい一心でアドバイスを試みたものの、私の言葉は相手の心に届かず、かえって殻に閉じこもらせてしまうという苦い経験をしました。言葉の無力さを痛感した私は、先人たちの知恵を借りるべく書店へと向かいました。
そこで目にしたのが、岡本純子氏の『世界最高の話し方』やピョートル・フェリクス・グジバチ氏の『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』、デール・カーネギー氏の『人を動かす』(完全版)です。
これらの著作は、コミュニケーションが決して天性の才能ではなく、後天的に習得可能な「スキル」であることに気づかせてくれます。「何を話すか」よりも「相手をどんな気持ちにさせるか」にフォーカスし、自己開示を通じて聞き手の価値を高める話し方の重要性。そして、雑談を単なる世間話ではなく、相手の価値観に踏み込み「心理的安全性」を構築するための戦略的準備として位置づける視点等が私にとってとても斬新なものでした。
こうした具体的なノウハウを家族に共有しながら、私自身の心に最も深く響いたのは、デール・カーネギー氏の『人を動かす』(完全版)です。
当初、私はこの本のタイトルから、「相手を思い通りに操るためのテクニック集」だと思っていました。しかし、ページをめくって辿り着いた真髄は、100%相手の立場に立つ「利他の精神」と、誠実な人間愛に基づいたマインドセットでした。会話の小手先の技術を磨く前に、まず一人の人間として相手を深く尊重し、心からの関心を寄せること。1936年の初版から読み継がれるこのバイブルは、時代を超えた人間関係の本質を突きつけていると感じました。
今回の経験を経て、私自身もビジネスパーソンとして大きな気づきを得ました。現在の業務やチームビルディングにおいて、つい「正論」や「効率的な伝達」ばかりを優先していなかったか。真に人を動かすのは、何よりも相手の立場に立ち、否定せず、その存在を肯定する誠実な眼差しなのだと痛感しました。まずは私自身がこの教えを体現し、お客様や周囲の人達との信頼の絆を深めていくこと。そしていつか、家族が再び前を向こうとする時には、この「人間愛の書」を静かに手渡したいと思っています。
イワサキ経営グループ
相続資産税静岡 鈴木麻衣子
2026.03.09
知っておきたい「空き家売却の3,000万円控除」
「親が亡くなった後、実家をどうしよう……」 とりあえず放置という選択をしがちですが、実は「空き家」には売却を後押ししてくれる税金の優遇措置があるのをご存知でしょうか。
一定の要件を満たすことで税負担を大幅に軽減できる「被相続人の居住用財産に係る譲渡所得の特別控除の特例」について解説します。
不動産を売却して利益(譲渡所得)が出ると、その利益に対して所得税・住民税がかかります。しかし、この特例を活用すれば譲渡所得から最大で3,000万円まで差し引くことができます。(※相続人の数などにより控除額が異なる場合があります。)
お得な制度ですが、活用には高いハードルがあります。特に重要な条件は以下の3点です。
1.建物の築年数(昭和56年5月31日以前)
この制度は、旧耐震基準で建てられた古い家の解消を目的としています。
2.「一人暮らし」であったこと
亡くなった親御さんが、亡くなる直前まで一人暮らしをしていたこと。(老人ホーム等に入所していた等の例外あり)。同居家族がいた場合は対象外となります。
3.「空き家」の状態を保つこと
相続してから売却するまでの間に、人に貸したり、ご自身で住んだりしてはいないこと。
この特例を受けるには、建物を「現行の耐震基準」に適合させるか、あるいは家を解体して「更地」にして売却する必要があります。(※令和6年1月1日以降の譲渡については、売却後に買主が解体・リフォーム等を行った場合でも、一定の要件下で適用が認められるようになりました)この特例にはタイムリミットがあります。「相続が始まった日から3年後の12月31日まで」に売却を完了しなければなりません。
上記の他にも要件が多々ありますので、まずは制度の概要を正しく把握し、税務署や自治体の相談窓口、信頼できる専門家の意見を仰ぎながら、納得のいく解決策を見つけてはいかがでしょうか。
イワサキ経営グループ
総合資産部不動産課 兼 監査部一課 松本幸太朗
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