イワサキ経営スタッフリレーブログ

2026年02月

2026.02.26

アニメーションに見出す地域振興の光と影

昨今、地方自治体の衰退が加速していると随分前から話題になっており、耳馴染みのある方も多いだろう。
地域振興、町・村おこし、移住者促進等、名を変えて人を呼び込み活性化・税収増加を目論む自治体はたくさんある。その中で十数年前よりアニメーションの力を借り地域振興や移住者促進の推進力とする自治体が増えてきた。
かく言う筆者もその「アニメ聖地巡礼」で移住を果たした一人である。

諸説あるがアニメ聖地巡礼で創成期に重要な役割を果たしたのが京アニ製作の「らき☆すた」と埼玉県久喜市のコラボが有名である。2007年放送と約20年前のアニメであるが未だに根強く地域振興の一助となっている。他にも京都府宇治市と
「響け!ユーフォニアム」、茨城県大洗町と「ガールズ&パンツァー」、静岡県沼津市と「ラブライブ!サンシャイン!!」、山梨県身延町他周辺自治体と「ゆるキャン△」、等メジャーな作品が生む経済効果は数億円規模と言われている。

一人のアニオタとしてはなるほど、と思うのだが実際舞台となっている自治体に足を運んでみて思う事だが、自治体の救世主と成り得るような劇的かつ即効性のある変化は、容易に起きるものではないという印象を受ける。確かにPOPや装飾、キャラのグッズ等で聖地巡礼的展開は行っているがまだまだ限定的である印象は否めない。先述した経済効果が数億円規模と言われる作品等は一つの成功事例と言っても過言ではないと思うが、全てが数億円規模の経済効果を生んでいる訳ではない。
また、放送終了後は緩やかに聖地に赴く人の数も減少していく。当然、話題にもならず一部のコアなファンしか訪れないという事も沢山ある。むしろ現実的にはその方が多いかもしれない。一般の商店や地元で商売を行う方々には多少の恩恵があるとは思うが、自治体規模、いわゆる税収が大きく上がるという様な効果はないというのが本当の所だと思う。

大事なのは、地域の特性・特産に合わせた大きな変革の柱を自前で創設し、その一助としてアニメーションの影響力を利用する、という事が最も相乗効果が期待できると思うし、一番大事な地域経済成長の「持続力」を養えると思う。短絡的に「アニメや聖地巡礼」という手法をあてはめるだけでは、限界があると言わざるを得ない。特効薬も普遍化してしまえば効果が平均化される。今後はここぞという所でアニメの力を借りて欲しいと切に願う。

イワサキ経営グループ相続資産税一課 田中庸介

2026.02.11

颯爽と恥をかく

私の前職は陸上自衛官で、幹部として勤務していました。キャリアの道筋は、初めに配置された職種によって、概ねレールが決まる独特な世界です。入隊当時20代だった私は、人生について深く考えることなく、ただ漫然とその道を進んでいました。しかし、心の中にはいつも自身の行動や発言に対して不安と違和感が渦巻いていました。

階級が上がり、組織の長となった時、その違和感は重圧に変わりました。私の指示で多くの人間が動く。その指示の成否については、最終的に自身が負うことになるという恐怖が常にありました。
「もし、失敗したら?」「責められるのでは?」「自分はダメな人間だとレッテルを張られるのでは?」
この恐怖の根源は、まさに「恥をかきたくない」という強い思いだったと思います。他者から無能だと判断されること。
自分の未熟さが露呈すること。それが何よりも恐ろしかったのです。

そんな恐怖と迷いの中にいた私に、ある上司の方が言葉をかけてくれました。
「青年将校は颯爽と恥をかけ」
私にとって、「恥をかく」ということは、ネガティブな失敗の烙印でしたが、その上司は、「かっこよく失敗する」という視点を与えてくれたのです。失敗は成長の糧と言われますが、渦中にいる人間がそう捉えるのは困難だと思います。 しかし、失敗しても、「カッコ良くはあれるのではないか?」という新たな視点は、私の思考を変えました。

「自身がカッコ良くあるためには?」という問いは、準備から対処までの各段階で、自分がどうあるべきなのかを問いかけるものとなりました。失敗という事実に対して、感情に走るのではなく、どう向き合うのかという視点を得ることができたのです。

自衛官としての勤務中、迷いは消えなかったですし、恥をかくことは今でも嫌いです。ですが、この言葉のおかげで、自分が重圧の渦中にあっても、感情ではなく事柄に集中するという視点は獲得できたかと思います。「恥をかくこと」を恐れて立ち止まるのではなく、それを「颯爽と」乗り越えようとする姿勢こそが、転職し、新社会人となった自身に求められる姿ではないかと、今、改めて感じています。

イワサキ経営グループ 監査部 三宮 高

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