イワサキ経営スタッフリレーブログ

2024.07.27

観光業から感幸(かんこう)業へ

会社がある静岡県東部地区には、近隣に富士山、伊豆半島、箱根を有し、東京からわずか1時間で移動できる観光地域でもあります。 それは昔も今も変わらない事で、昭和の時代の観光地は、旅行代理店に営業をかけ、行政から支援された予算を基に東京都心でキャンペーンを行い積極的な誘客を行った結果、個人客、団体客を獲得し発展してきたという歴史があります。

しかし、平成中期のバブル経済を経て団体旅行の需要は減少。 大人数の団体で入れる事が選ばれる大きなポイントとなっていた為に整備された大広間や大浴場のある宿泊施設の来客は一気に減少。 そこで旅行代理店が観光地の宿泊施設に求めたのは、露天風呂付きの部屋でした。 客単価の高い顧客を送ってもらう為に観光地の宿泊施設は積極的に改装を行いましたが、投資額の割に平日の稼働は思う様に回らず、多くの観光地で債務超過、破産、観光地そのものの衰退という末路を迎えました。 平成後期から令和にかけて、国のインバウンド政策も後押しし、毎年訪日観光客数が増加更新をしていますが、言語の問題もあり、サービス業が戦略的に訪日外国人観光客をターゲットにしていくのは容易ではありません。

そこで、身近にある伊豆の観光業界の方達にお話ししているのは、「感幸戦略」です。今までの様に人口の多い地域からSNSやWeb媒体を使って誘客に加え、宿泊施設がご利用のお客さまがそこで過ごした時間に幸せを感じてもらう事に集中する戦略です。皆さんも同じだと思いますが、旅行の帰り道、家族や仲間とは「次はどこへ行こうか?」という話をすると思います。しかし、そこで過ごした時間に幸せを感じ、「また来たい」と思って帰ってくれるお客さまが多ければ、高い確率でリピート客になってくれます。

ほとんどのお客さまは、その宿泊施設に滞在する時間は1泊2日、わずか15時間ほどですが、この時間で目の前のお客さまがここで過ごす時間に幸せを感じ、「また来たい」「次は○○が美味しい時期に来たい」「今度は○○さんも誘って来よう」という事が帰りの道中の話題になる事をスタッフ全員で目指していく事で「観光業」から「感幸業」に変革できるのではないでしょうか。

この様なサービスを提供する為の重要なポイントは、個々のお客さまにどれだけの関心を持てるか という点です。

静岡県東部・伊豆地域で国内有数の観光資源と好立地を活かす「感幸業者」が増えることを期待しています。

イワサキ経営グループ
駿河増販情報センター 宮口巧

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