イワサキ経営スタッフリレーブログ

2024.03.15

お金のカタチ

突然ですが私は長財布を愛用しています。だからなんだと思われたでしょうが、もう少しお付き合いください。

以前から新しいお財布の購入を検討していた私ですが、様々なブランドを探して気付いたことは圧倒的に長財布が少ないということです。小さなデザインのほうが需要が高く、長財布は取り扱いのない店舗もありました。こういったコンパクトなお財布を好む人が増加したのは一体なぜなのか、その背景にはキャッシュレス決済の普及が関係しているのではないかと考えました。

キャッシュレス決済の普及率は、2021年時点で世界1位の韓国が94.7%であるのに対して、日本は24.2%と先進国の中ではかなり遅れているのが現状です。しかしながら徐々に普及率が上昇しているのもまた事実で、最近ではスマートフォンで決済を行なうモバイルウォレットが続々と登場しています。スマートフォン決済の良いところは、スマホがあれば支払いができ、小銭の有無を心配しなくてよいことです。送金機能が搭載されているものもあり、割り勘が楽だと若者から支持されています。冒頭でご紹介した小型のお財布の流行は、このような決済スタイルの変化が影響しているといえるでしょう。その他のキャッシュレス決済も現金管理の必要がなく、スピーディーに決済ができて、ポイントが貯まるものもあり、使いこなせば非常に便利な決済手段であるといえます。

反面、欠点も挙げられており、災害の多い日本では、キャッシュレス決済の天敵である停電や通信障害が発生する危険も高いです。2018年に発生した大規模地震による北海道全島の停電時には、決済情報を処理できなくなり、買い物難民に陥る人が多数発生したといいます。北海道地震を現地で経験した弊社の社員は、現金を所持していたことがなによりの幸運だったと語ります。災害時でなくてもシステム障害が起こることや、電波の届きにくい場所で利用ができない可能性も十分にあり得ます。このような脆弱性が現金から電子へ移行するのを躊躇わせているのではないでしょうか。

私も現金支払が多かったですが、キャッシュレス決済を一度体験すると、その利便性はとても魅力的で現在は用途によって使い分けをしています。お金のカタチやあり方は時代とともに変わりゆくものです。どちらかに偏るのではなく、利点と欠点を理解したうえで自分なりのバランスを見つけることをお勧めいたします。

イワサキ経営グループ 監査部4課 勝間田未結

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