イワサキ経営スタッフリレーブログ
2024年02月
2024.02.22
Z世代の経済的特徴
近頃「Z世代」という言葉をよく耳にします。
Z世代とは主に欧米での呼び方で、Y世代・ミレニアル世代の次に当たる1990年代半ばから2010年序盤生まれの年齢層の若者を指します。日本ではゆとり世代の次の世代として、デジタルネイティブ世代とも呼ばれることもあります。
Z世代には大きな特徴がいつくかあります。
まず、マスメディア離れが特徴として顕著に表れています。YouTubeやSNS等のインターネットの利用時間が多く、新聞やテレビといった媒体から離れwebメディアでの情報収集が主流となっています。テレビや新聞では自分の興味ない情報まで目に入ってしまうため、自分にとって必要な情報だけを得られるweb媒体が好まれているのでしょう。
さらに、Z世代はコミュニケーション手段としてソーシャルメディアを積極的に活用し、商品やサービスに対する情報に敏感です。したがって、企業はこれらのプラットフォームでのプレゼンスを強化し、デジタルマーケティングを工夫する必要があります。
また、Z世代はリアリストで保守的な価値観を持っている人が多いと言います。生まれたときから低成長時代・超高齢化社会であり、リーマンショックや不況など社会不安が影響し、消費に対して保守的であることが特徴です。
しかし「もの」への消費は消極的であるのに対し、スポーツ観戦や映画・コンサート鑑賞などの消費は積極的であり、より贅沢な経験、満足度の高いサービスを求める傾向にあります。
さらに、サブスクリプションという新しい消費スタイルが選択肢として出てきて、所有することによるステイタス的な価値を感じず、より精神的な豊かさを求めることがあります。
以上の特徴を踏まえ、企業や経済はZ世代の期待に応えるために柔軟かつ革新的な戦略を模索する必要があります。デジタル技術の進展や社会の変革に適応することが、持続可能な経済発展の鍵となるでしょう。
イワサキ経営グループ 監査部二課 水谷友規
2024.02.07
「社長と後継者が共にめざす会社の姿を」
「息子がやりたい経営が理解できた。これでやっと息子と話し合いができる。ありがとう」。こう言って、60代経営者は私の前で涙を流されました。これは静岡県内の家族経営法人へ伺い、外国人材活用制度について説明をさせて頂いた時のこと。社長からご依頼を受けて3回にわたって訪問した最終日の、忘れられない
一場面です。
「お義父さんに話しても理解できないから」と事を進めてしまう息子に、社長は「説明が不十分でわからない。会社がどうなっていくか、今後自分が経営の管理をできなくなるのが不安だった」「これで息子に自分の考えを伝えられる」と話してくださいました。一方で息子さんは「数年後自分が事業を承継する。今から自分の強みを活かしたい」とのことでした。社長の〝実績とプライド、経験で培ったノウハウ″と、息子の〝社会や業界の変化への対応、自分のやり方でという気概″、そして社長である「父」と後継者である「息子」それぞれのなかで、当事者以外にはわかり得ない感情が複雑に揺れているのを感じました。周りはつい「もっと二人で話をしたら」と言ってしまいがちですが、そう単純なものではないのだな、と改めて思った件でした。
現在、企業の「事業承継準備」として「社長と後継者の未来の会社づくり」のサポートをさせて頂いています。社長と後継者とで「事業承継時に会社がこうなっている」という「めざす会社の姿」を一緒に考えます。その過程で、社会状況や自社の現状を分析し、めざす姿とそれを実現させる際の自社の課題と対策を検証をします。こうした「具体的なテーマでディスカッションの場を設ける」こと、「それを第三者が中立的な立場で進行する」ことで、社長と後継者それぞれ考えていたことを見える化し、建設的な話をしながら「めざす会社の姿(ビジョン)」の統一とその実現のための具体的な「経営戦略づくり」をしていきます。
今でも時折、前出の社長の涙と飛び切りの笑顔、息子の気持ちの入った顔を思い出します。会社への想いが強い程、向かう方向が違うと大きくずれていきます。しかし、めざす会社のイメージが共有されたとき、二人一緒にモチベーションがあがり、決定のスピードも上がっていきます。
「イメージできるものしか実現できない」といわれるなか、こういった場面に立ち合う度、「めざす会社の姿」の明確化に意義を日々感じています。
イワサキ経営グループ 経営支援課 川下真理
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