イワサキ経営スタッフリレーブログ

2023.10.18

いまさらですが…21世紀の資本について

先日社内の会議において、「21世紀の資本」について話題となりました。私は原書を読んでいませんが、解説本やYouTubeなどで分かったつもりでいましたが、年齢の影響なのか能力の問題なのかすっかり内容を忘れてしまっておりました。
r>g のrってなんだっけ…という感じです。そこで、ここでは自分の学習も兼ねて皆様と共有したと思います。

「21世紀の資本」はフランスの経済学者であるトマ・ピケティの著書。2013年にフランスで刊行され、
2014年には英語訳版(英: Capital in the Twenty-First Century)が発売され、今や世界10数カ国で累計100万部を突破し、
世界的なベストセラーとなった名著です。

長期的にみると、資本収益率(r)は経済成長率(g)よりも大きい。資本から得られる収益率が経済成長率を
上回れば上回るほど、それだけ富は資本家へ蓄積される。そして、富が公平に再分配されないことによって、
貧困が社会や経済の不安定を引き起こすということを主題としています。また、この格差を是正するために、
累進課税による富裕税を世界的に導入することを提案しています。

rは利潤・配当金・利息・貸出料などのように資本から入ってくる収入を意味し、gは給与所得などを意味します。

すなわち、資産によって得られる富の方が、労働によって得られる富よりも速く蓄積されやすいため、資産金額で見たときに
上位10%、1%といった位置にいる人のほうがより裕福になりやすく、結果として格差は拡大しやすく、r>gとなるわけです。

我が国では当然の様に所得税・相続税は累進課税方式を採用しておりますが、世界的にはここまで精緻な税法を
採用している国は少数です。(日本って、結構良い国だったんですね…)

確かに、社会で生きているとお金持ちの回りにお金が集まるのをよく目にしますね。そして、その状況を、
社会を是正する(富の再分配)ために税法が存在しているのです。

また、ピケティ氏は最高税率年2%の累進課税による財産税と最高80%の累進課税の所得税を組み合わせればよいと
主張します。…すぐに我が国での採用は難しそうですが、貧困や格差是正のために将来的に世界中でこういった流れに
なれば…と改めて思いました。

イワサキ経営グループ 監査部田村圭   

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