イワサキ経営スタッフリレーブログ
2022.12.26
中小企業ドックのお知らせ!!
ロシアのウクライナ侵攻による原油や穀物価格の高騰、円安に伴う輸入価格の増加等、多くの中小企業に影響を与えています。物価上昇分を販売価格に転嫁できなければ利益が逼迫していきますが、転嫁しても輸送コストやガソリンの上昇、賃上げ等の増加により利益を食い尽くされてしまうのです。
そこで、経済の大変革期に目先の対応だけでなく、企業の経営状況を見つめ直し、今後の経営戦略に活用できる中小企業ドックを紹介していきます。
人の健康診断は1年に1回ありますが、会社自身の健康診断はありません。
正確にいうと、経営者自身で再検討し、決算書の情報を参考に販売単価検討等を実施するなど何かしらの対策は講じていますが、先程紹介したように対策を講じても利益が食い尽くされてしまい、資金繰りが安定しないケースがあるのです。
このギャップを埋めるために行う2つの診断が必要になります。
1つ目の診断は、「ローカルベンチマーク(通称:ロカベン)」と言われる経済産業省が推奨している企業の健康診断ツールです。このツールで自身のビジネスモデルを分解し、どこに強みや弱みがあるのかを紐解き、どの商品に付加価値を重点的に置くのか簡易的に把握することで、販売単価設定等に役立てられます。
2つ目の診断は、「あんしん未来診断」と言われる現状数値シミュレーションツールです。
直近決算書のデータが、翌年以降同じ数値で進むと利益やキャッシュがどのように推移していくのか自動的に把握できます。直近の決算書が必ずそのまま進むことはありませんが、売上は前期比何%増減していくのか?原価の上昇を加味するとどうなるのか?コロナ融資返済が始まるとどうなるのか?等々、経営者がイメージしている戦略をアウトプットし簡易的に未来数値をシミュレーションすることができます。
人の健康診断では、血圧などを数値で比較して「そんなに高くないから良かった」程度で終わりますが、本来は、なぜ血圧が上がったのか?今の働き方で健康状態は大丈夫なのか?診断結果を基に日々の生活水準を変えていくきっかけにしていかなければなりません。
中小企業ドックを実施して、経営の大変革期に対応できるような万全な経営体制を構築していく一つのキッカケになれば幸いです。
イワサキ経営グループ 監査部二課 富山友登