イワサキ経営スタッフリレーブログ

2021.03.23

遺言の活用法について

昨今、ドラマや書籍等で相続をテーマにしたものが多く取りあげられています。その中で多いものが「争う家族」と書いて「争族」です。これは本当の意味の相続の造語としてつくられた言葉となります。

この争う家族というのは、財産の大きさが原因で起こるものではありません。また、今まで仲良かったという家族でも、相続をきっかけに揉めて疎遠になってしまうこともあります。表面上、仲良く映っていても実際には積りに積もっていたものが相続を機に爆発ということが起こりかねません。

では、その「争族」対策としてよく挙げられている対策の1つである「遺言」を紹介していきたいと思います。

遺言といっても2つの作成方法があります。1つ目は「公正証書遺言」です。公正証書遺言というのは、公証人という専門官に遺言の作成を依頼し、遺言者の真意を正確な文章でまとめ、また、法律的な観点からみて問題ないように作成をするものです。

ここで出てくる公証人というのは、多年、裁判官や検察官等の法律実務に携わってきた法律の専門家が公証人という職に就きます。そのため、複雑な遺言の内容であったとしても、法律の観点からみて整理した内容の遺言作成することにより、遺言の無効にならないように作成が出来るというメリットがあります。

次にデメリットとして挙げるのが遺言の作成することで報酬の支払いが発生するということです。報酬の支払いは、遺言に記載する財産の額で決まります。そのため、多額の財産を所有する方が、そのすべてを遺言に記載する場合には、金額も大きく変わっていきます。

2つ目は「自筆遺言」についてです。その言葉の通り自ら書いた遺言書となります。公正証書遺言とは違い、自分自身の言葉で書くため想いが伝えやすいかもしれませんが、文章の誤り等があると無効になってしまいます。

最後に、遺言というのは亡くなった方の想いで作られているものです。目先の利益のみを追求するのではなく、亡くなった方の想いをしっかりと継ぐことが大事なことだと思います。

イワサキ経営グループ 資産税課 秋野 彩乃

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