イワサキ経営スタッフリレーブログ

2021年03月

2021.03.23

遺言の活用法について

昨今、ドラマや書籍等で相続をテーマにしたものが多く取りあげられています。その中で多いものが「争う家族」と書いて「争族」です。これは本当の意味の相続の造語としてつくられた言葉となります。

この争う家族というのは、財産の大きさが原因で起こるものではありません。また、今まで仲良かったという家族でも、相続をきっかけに揉めて疎遠になってしまうこともあります。表面上、仲良く映っていても実際には積りに積もっていたものが相続を機に爆発ということが起こりかねません。

では、その「争族」対策としてよく挙げられている対策の1つである「遺言」を紹介していきたいと思います。

遺言といっても2つの作成方法があります。1つ目は「公正証書遺言」です。公正証書遺言というのは、公証人という専門官に遺言の作成を依頼し、遺言者の真意を正確な文章でまとめ、また、法律的な観点からみて問題ないように作成をするものです。

ここで出てくる公証人というのは、多年、裁判官や検察官等の法律実務に携わってきた法律の専門家が公証人という職に就きます。そのため、複雑な遺言の内容であったとしても、法律の観点からみて整理した内容の遺言作成することにより、遺言の無効にならないように作成が出来るというメリットがあります。

次にデメリットとして挙げるのが遺言の作成することで報酬の支払いが発生するということです。報酬の支払いは、遺言に記載する財産の額で決まります。そのため、多額の財産を所有する方が、そのすべてを遺言に記載する場合には、金額も大きく変わっていきます。

2つ目は「自筆遺言」についてです。その言葉の通り自ら書いた遺言書となります。公正証書遺言とは違い、自分自身の言葉で書くため想いが伝えやすいかもしれませんが、文章の誤り等があると無効になってしまいます。

最後に、遺言というのは亡くなった方の想いで作られているものです。目先の利益のみを追求するのではなく、亡くなった方の想いをしっかりと継ぐことが大事なことだと思います。

イワサキ経営グループ 資産税課 秋野 彩乃

2021.03.12

熱海市のワーケーションの可能性について

令和3年1月7日に東京都のコロナ新規感染者が2447人とこれまでの過去最多となり、静岡県内でも令和3年1月9日に初めて100人を上回る事態となりました。首都圏で年初に緊急事態宣言も発令され、今後、中部圏、関西圏へと緊急事態宣言の発令が準備されつつあります。この記事が本誌に掲載される頃にはコロナ禍が終息に向かっている事を祈るばかりです。

さて、このコロナ禍においてなぜか昨年から熱海にある居住用マンションや別荘の人気が高まっているようです。理由はワーケーション(ワークとバケーションを組み合わせた造語)と呼ばれるコロナ禍の新しい働き方とし注目されている働き方にあります。環境省が補助金の支給を決めるなど、国もワーケーション普及に向けての動きを強めています。この取り組みは、新型コロナウイルス感染症の影響で打撃を受けた観光地への経済対策の一つで、平日の観光地の活性化を目指しています。

確かに熱海は東京駅からも新幹線こだまで45分の距離にあり、首都圏に拠点を持つ人たちが、第二の拠点として物件を購入し、平日はテレワークをして、週末もそのまま滞在するという事も可能です。購入物件は1千万円前後の温泉付きのマンションが多いとの事です。

ワーケーションという造語が聞かれるようになった昨年頃から、東京一極集中に変化がみられるようになりました。昨年12月24日に総務省が発表した住民基本台帳人口移動報告によると、11月の東京都の転出者数は2万8077人と前年同月比で19.3%増え、転入者数は2万4044人と6.8%減少し、5カ月連続で転出者の方が多い転出超過となっており、東京を離れる動きが続いています。ただ、東京からの転出者は全体からすれば数はわずかです。転出先の多くは埼玉、千葉、神奈川の隣接県で、地方への転出は極めて少ないのが現実です。

人材派遣大手のパソナが淡路島へ本社機能の移転に着手しましたが、現時点では実証段階といえます。首都圏に近い熱海でさえ、首都圏の利便性に慣れたビジネスマンにとって移住は容易ではありません。今回のコロナ禍により、東京一極集中の流れから、人口減少、高齢化に悩まされる地方への人の移動、さらには地方創成へのきっかけとなることを期待したいと思います。

総合資産事業部 日宇功太

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