イワサキ経営スタッフリレーブログ
2019.01.28
経営難に陥ったら何をすべきか
会計事務所に長年勤務していると企業の様々な境遇に遭遇します。企業には良い時もあれば悪い時もあります。良い時には新規出店をしても新規事業に参入しても何をしても波に乗って業績を伸ばすこともでき、悪い時には何をしてもうまくいかず業績を悪化させてしまうという姿を過去に幾度となく見てきたように思います。
私は以前経営難に陥った企業の再生再建のお手伝いをする仕事を専門にしておりました。経費の見直しや財務の見直し、事業の見直しなどをしての自主再生や、法的手続きを活用しての再生、その上でスポンサー企業を探しての再生など様々な再生再建の形を目の当たりにしてきました。しかし、様々な手法を活用してその窮地を乗り切っても、その後全ての企業が今も残っているかというと残念ながらそうではありません。
窮地に立たされた時の経営者は金融機関や取引先などの対応に追われ、心も体も休まる時を知らない状況になってしまいます。そのような状況下ではどの経営者も同様に同じ環境に立たされます。しかし、その状況下において経営者は二種類に分かれるように感じます。一方は追い込まれた状況での対応に疲弊し、仕事が一切手につかなくなってしまう経営者。もう一方はその対応を全てこなしながら営業活動などの仕事の手を休めず、逆に動きを加速させていく経営者。当然のことながら窮地に立たされた状況で仕事の手を止めてしまったら再建の道は閉ざされてしまいます。そのような状況下でも勇敢にも自分を見失わず仕事の手を休めず、希望をもって未来に突き進む経営者にこそ再建の道が開けます。
最近私の長くお付き合いさせていただいている企業にも同様の状況が訪れました。当初は色々と悩み、苦しみ、自分を見失いそうになりながらその経営者は格闘してきました。一時は何をしてもうまくいかず、挫けそうになっている姿も見ましたが、決して諦めずに夢を持ち続け、前に進み続けました。そして長いトンネルを抜け、ここでようやく黒字決算を実現しました。完全な安定飛行にはまだまだ険しい道が待っているかもしれませんが、黒字決算を経営者と一緒に喜んだことが忘れられません。どんなに苦しい状況下でも諦めず、挫けず、夢を持ち続けなければ再建はありません。また、そんな経営者を支え続けられる会計事務所でありたいと改めて感じされられました。
~取締役 村田 圭~