イワサキ経営スタッフリレーブログ

2018.10.26

中小企業におけるM&Aの動向 ~佐野 祐介~

 昨今、中小企業におけるM&Aの動きが活発になってきているのを、ご存知でしょうか?

M&Aというと、大企業などが経営拡大のために他社を買収するなど別世界の話といったイメージを持たれがちです。しかし、今日では中小企業を中心として後継者のいない企業の譲渡等、事業を承継し地域の経済や雇用を守るといったM&Aが多く行われてきております。
現在、中小企業を取り巻く環境は、経営者の引退年齢の高齢化に伴い、1999年から2015年にかけて中小企業数が約100万社減少し、芳しくない状況です。多くの中小企業の経営者が後継者問題によって、企業の存続を果たすことが出来ない状況となっております。行政も日本の経済の約9割を支えている中小企業の減少に歯止めをかけるため、平成30年に特例事業承継税制を制定するなど、事業承継問題に取り組んできております。
しかし、今事業承継問題に直面している世代は、核家族化が進んだ団塊の世代です。後継者となるべき子の数が減少した上で、職業の選択肢が増え、親とは別の道を歩んで当然といった考えが定着しています。また、バブル崩壊後の不況が、中小企業の経営を圧迫し続けてきたことから「苦労するから子に引き継がせたくない」と考える経営者が増えてきております。「会社を継ぐ子がいない(継がせたくない)、でも従業員がいて取引先もあるから続けないといけない」といった本音を抱えながら、経営を続けているのが現実かもしれません。
このような状況を背景に、中小企業の事業承継問題の解決策としてM&A件数が急増しています。なぜなら、友好的なM&Aでは「技術力やノウハウを正当に評価する」「従業員の雇用の維持」「社名を残す」など様々な条件を提示し、会社を今まで通りに存続することが可能だからです。
何十年もかけて育ててきた大切な会社を手放すことは、経営者にとって、つらく勇気のいる決断です。しかし、M&Aで会社を譲渡することは、経営者にとって屈辱的なことではありません。買い手企業から請われて譲渡することは、会社として事業を存続できたということで成功であり、経営者人生の集大成であるはずです。
後継者がいないから廃業・解散するのではなく、一度M&Aで会社を譲渡すると考え、相談することもいいかもしれません。

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