イワサキ経営スタッフリレーブログ
2018.01.23
ローカルベンチマークの活用 ~勝間田 佳祐~
ローカルベンチマーク(通称:ロカベン)をご存知でしょうか?企業の経営改善、生産性向上に向けた自社の現状認識や、金融機関等の支援機関との対話のツールとして経済産業省から公表されています。
6つの財務指標(売上増加率、営業利益率、労働生産性、EBITDA有利子負債倍率、営業運転資本回転期間、自己資本比率)の分析結果と、4つの視点(経営者への着目、事業への着目、関係者への着目、内部管理体制への着目)に基づく非財務情報把握のためのシートを、経営者や各支援機関にとってわかりやすい形で提供します。
企業の経営者と金融機関、支援機関の対話を深めるきっかけとして使われることを念頭に置いて、それぞれの利用者にとってわかりやすく、使いやすいものを目指して、設けられたものです。
また「産業・金融一体となった地域経済の振興を総合的に支援するための施策」であり、地域経済施策や中小企業施策、地域金融施策の「結節点」となるべきものであります。
さらに経営者自身も課題に気づき、緊張感を持って経営改善に向けた目標の設定や共有、「PDCAサイクル」を機能させるための出発点とすることも期待されています。
ロカベンは、中小企業庁「中小企業等経営強化法」との連携しながら活用できます。「経営力向上計画」策定の際の経営分析に、ロカベンの財務指標等を使用したり、経営革新等支援機関が中小企業と、財務・非財務情報の基本事項について認識の共有を進める際に、企業がロカベンを活用したりできます。
ロカベンというツールは、シンプルでもありますが、その理解もなかなか難しいかもしれません。しかし、そこで迷ったところ、わからないところが出てきたことが大切です。
今までの「わからないことがわからない」よりはいいと思います。わからないことがわかったら、後は、「わからないことをわかるようにする」だけです。難しいようであれば、専門家に相談するようにしてください。
「事業の内容・成長の可能性」を銀行に示すことができるロカベンを活用して、金融機関や支援機関との対話、新しい銀行融資のチャンスに取り組んで頂きたいと思います。