イワサキ経営スタッフリレーブログ
2017.11.29
事業承継5ヵ年計画 ~山部 哲~
事業は継続することがとても重要なため、ゴーイングコンサーンという言葉も存在します。
日本は高齢化を迎えております。当然ですが、経営者も高齢化していきます。よって、いつか経営から手を引く時期がやってきます。この流れの対応、手続きを一般的に「事業承継」といいます。
私は、業績が順調な社長さんによくこういう質問をします。
「社長が明日事故で亡くなったら、この会社はどうなりますか?」そうすると、大抵の社長さんが、黙り込んでしまいます。当たり前ですよね!自分が明日事故にあう・・・なんて大抵考えておりません。これは一般敵な事業承継とはちょっと主旨が異なるかもしれません。しかしながら、誰かが後を引き継がなければならない・・・という点では同じです。そういう意味では、これも事業承継の一つだと思うのです。
さて、政府は、「事業承継5ヶ年計画」を公表しました。私は、これはよい取組だと感じております。現状、中小企業経営者の高齢化が進んでおります。今後、数十万者の中小企業が事業承継のタイミングを迎えようとしています。今後5年間で30万以上の経営者が70歳になるとの統計だそうです。しかしながら、6割が後継者未定とのこと!さらに、70代の経営者でも、事業承継に向けた準備を行っている経営者は半数だそうです。
経営者の高齢化が進むと、企業の業績が停滞する可能性も高くなります。そういう背景もあり、中小企業庁は、「事業承継5ヶ年計画」を策定しました。ポイントがとてもユニークです。「後継者がベンチャー型事業承継などの経営革新等にチャレンジしやすい環境を整備する!」という点です。そして、施策の方向性は以下の通りです。
1)経営者の「気付き」の提供→業承継診断等によるプッシュ型の支援を行うなど。
2)後継者が継ぎたくなるような環境を整備→資金繰り・採算管理等の早期段階からの経営改善の取組を支援など。
3)後継者マッチング支援の強化→小規模M&Aマーケットを整備など。
4)事業からの退出や事業統合等をしやすい環境の整備→事業承継、事業再編・統合の促進など。
5)経営人材の活用→経営スキルの高い外部人材を活用しやすい環境整備など。
以上が概要になります。参考にしてみてください。