イワサキ経営スタッフリレーブログ
2016.12.19
歯の治療と予防 ~富山 友登~
2025年に第一次ベビーブームが起きた団塊の世代が75歳以上となり、医療費の高騰が余儀なくされる中、地域包括ケアシステムの推進と医療機能の機能分化・強化・連携に関する充実等に取り組むことがH28年診療報酬改定の概要となっています。
近年の歯科保健医療を取り巻く状況として3~12歳児のう蝕の減少、ITの普及等による患者意識の変化等により、う蝕処理、抜歯等の歯の形態の回復(治療型)から口腔機能の回復(予防型)へ転換されることが見込まれます。
では、治療型、予防型とはどのようなものを言うのでしょうか?
元々、歯医者のイメージとしては痛みや腫れなど、何か症状が出てから歯科医院を受診するのが一般的です。治療のために歯科医院へ行き、再発すると再度歯科医院へ行くといった医療型のかかり方は、再治療を繰り返しながら結果的に多くの歯の喪失を招いてしまいます。虫歯も歯周病も、痛みが出たときには既に重度に進行してしまっている場合が多く、最終的に治療費も大きくなってしまいます。
歯科医院での予防としては口腔内検査、唾液検査、歯周組織検査等があります。私が以前健診で訪問した歯科医院の唾液検査では、唾の量、唾の持つ中和力、虫歯菌の量、食生活、フッ素の使用状況等を把握し、虫歯のなりやすさを確認してもらいました。その状態に応じて、1人1人の虫歯予防プログラムを作成し、定期的な健診へつながっていくことで、常日頃から、意識して食生活や歯磨きをすることが可能となります。
厚生労働省の統計上、日本の死因状況の第3位に肺炎となり、高齢者者ほど死亡率が上がり、肺炎の7割以上は細菌を含む唾液や食物が気管や肺に入ることで起こる誤燕性肺炎だと言われているそうです。
私達が必ずしも歯医者へ足を運び定期健診をすることだけが予防ではなく、丁寧な歯磨き、ブラッシングを心がける等、日々の生活習慣で意識することが最大の予防であり、健康的な生活が送れるものだと思っております。