イワサキ経営スタッフリレーブログ
2015.11.18
IoT(アイオーティー) ~齊藤 豊~
IoTとは、Internet of Things の頭文字をとったもので、日本では、「モノのインターネット」と訳されています。1990年代には既にこの概念は提唱されていましたが、技術の進歩によって現実味を帯びてきたため、この数年で改めて注目されるようになりました。従来のインターネットがコンピューターとコンピューターを繋ぐネットワーク技術であるのに対して、ネットワークに接続されていなかった身の回りある「モノ」にセンサーやコンピューターが組み込まれて直接インターネットに繋がり、モノとモノ、あるいはモノとヒトが相互に通信できるようになる仕組みのことをいいます。モノ同士がインターネットを介して繋がることで日常生活を大幅に便利にさせる可能性が秘められています。
車は自動運転をするようになり、目的地を設定するだけで、混雑した経路をさけて最短ルートで目的地に到着し、外出先で冷蔵庫の中身を確認して、欲しいものをそのままネットショップで注文でき、トイレや洗濯機、炊飯器・ポットなど生活家電の使用状況で、遠くにいる両親の安否確認もできるようになるかもしれません。IoTへの期待はネットワークを使ってモノをモニタリングしたり、制御したりするだけでなく、むしろ、モノから送られてくる莫大なデータを収集・解析してモノにフィードバック(アップデート)することや、その情報を使った新商品や新サービスの開発へ活かすという方面にあるといわれています。多くの産業がその点に着目をして新たなビジネスチャンスを模索しています。
IoTによって、インターネットに繋がったヒトとモノの稼働状況がリアルタイムで把握できるようになったため、需要と供給のマッチングが簡単に行えるようになり、個人が自宅などの空き部屋を一般客に貸し出すサービスやネット注文印刷サービスなどのビジネスが生まれました。それぞれ部屋や印刷機という「空きのリソース」を活用して需要と供給をマッチングさせたビジネスモデルで急速に利用が広がっています。IoT先進国のアメリカでは、このようなサービスが日に日に増えてきています。
IoTの活用は始まったばかりで、今後どのようなスピードでどのように広がっていくかは未知数ですが、日本においてもIoTによる新しいビジネスが多く見出されるでしょう。