イワサキ経営スタッフリレーブログ
2015.02.19
成人 ~志田 将彦~
今年も1月の上旬に全国各地で成人式が行われました。今年は新成人の問題行動を見聞きしていませんので、新成人が大人だったのでしょうか?
(報道されていないだけで、実は問題行動があったのかもしれませんが)
さて、全国的に平和だった?成人式ですが、現在の形の成人式は、以外にも歴史が浅い事をご存知でしょうか。私も最近知ったのですが、終戦直後に埼玉県の蕨町(現 蕨市)において行われた『青年祭』のプログラムのひとつ『成年式』が基になり、全国に広まったそうです。また、蕨町の『成年式』に国も影響を受け、1948年に施行された祝日法により、1月15日を『成人の日』として制定したそうです。
『成人式』の歴史は浅くとも、成人を祝う儀礼は男子の元服、女子の裳着という形で古くからありました。現在のような20歳を過ぎれば成人という年齢基準ではなく、武家の場合、男子は10歳前後から10代後半の間に元服の義が執り行われていました。その際、頭髪を時代劇に見る前髪から頭頂部を剃った『月代(さかやき)』にするのです。現代人からすれば、頭頂部を剃る『月代』に疑問を感じますが、戦時に兜を被る武士にとっては、頭の群れを防ぐ合理的な髪型だったと言われています。
『月代』の是非はさておき、10代にして大人の仲間入りをし、主君に仕官して戦地に赴き、命を賭して戦わなければならなかった戦国時代はいかに苛烈な時代であったか。そのような時代を生きていた若者は、たとえ10代で成人したとしても、さぞ、大人びて精神的にも強かったことでしょう。人生の折り返し地点に立つ私よりも、遥かに立派だったと思います。
「それに引き換え今の若者は…」等と言うつもりはありません。私達の新成人時代も褒められたものではなかったので。ただ、将来に悲観的な若者が多い事を残念に思います。確かに時代背景や生活環境、経済環境を考えるとわからなくもありません。しかし、若い人達は将来の日本を担って行く身です。若い人達が悲観的にならず、夢や希望を持つ事を切に願います。そのためにも私達世代がもうひと頑張りして、いい形でバトンを渡さなければいけないと思う次第です。