イワサキ経営スタッフリレーブログ

2014年09月

2014.09.17

感情の伝染 ~菊地 晃~

 経営理念を浸透させたい経営者は多くいると思われます。しかしながら経営理念が浸透していると思われる企業は6%程度とのアンケート調査報告の記事が出ておりました。そこで、経営理念が浸透するための感情を考えていただきたいと思います。

経営理念は社員満足度の向上、社風の構築です。社員が幸せになるためには、会社がしっかりとした夢を持ち世間に認められ、継続経営できることが必要です。そのために経営理念が要求されます。社員は個人に対する評価や報酬、地位の向上を願望しています。その実現を図るために経営理念があり行動指針があります。行動をするのは「人」です。「人」の行動力の重要な原動力は感情です。社風はコツコツと真面目に仕事をする社員の行動から生まれます。そこで、感情行動については昔ながらの精神論ではなく、メンタルヘルスケアと考えていただきたいと思います。
人は同じ感情を共有していません。例えば同じ花を見ても、見る角度や目線の位置、年齢的な目の健康状況、色の判断経験の違い、観賞した時の心理的環境状況などにより、花の色は微妙に個人差がでてきます。同じように、経営理念も「人」が感情によって行動するために心で行動を抑制してしまいます。結果、理念の浸透が進まない状況となっています。感情を豊かに感じる力を創り実行できるには抑圧ではなく、抑圧の解放にあります。
私たちは教育や社会生活の中で頑張って我慢してきたことが多々あります。その我慢が感情能力に弊害をもたらしたとも言われています。自分のやりたいと思う行動を許すことで感情力を取り戻すことができるとも言われています。社員が経営理念を必要と思えるように、社員自身が何に貢献しているのかを理解させ、行動指針の理念に沿って環境に合わせた改善を行い、社員自身が作成し実践していくことが大切です。また感情の性質に「情動伝染」があるそうです。情動伝染は「人」だけがもつ特性です。人類誕生から集団生活をしてきた基本的手段だったのでしょう。集団のリーダーによるポジティブな感情が集団に広がっていき、集団内に強調・協力の良い影響が出ると思います。
熱い思い、エネルギーを持って経営理念を浸透させていただきたいと思います。

2014.09.17

食文化に学ぶ ~宮川 良太~

 昨今の中東におけるイスラムとイスラエルとの民族紛争・中国における漢民族とウィグル族との民族紛争等、異民族間の対立による悲劇は世界各地で後を絶ちません。毎日のように報道される、民族と宗教の対立・紛争を耳にしますと、その宥和の実現が人類に課せられた永遠のテーマなのだと思います。

しかしながら、このテーマの背景には、二面性が存在していることも事実です。
その一つは、民族同士の日常生活においては、共存せざるを得ない状況下にあるとしても、日常生活では、平和に共存している現実があります。しかし、一方では、国家あるいは民族組織の利権・覇権という権力志向のもとに、他民族への憎悪と排斥が武力をもって行われ、民族間の争いが扇動させられている現実があります。
では、その解決策は永遠にないのでしょうか。
私見ですが、このテーマの解決策とは言えませんが、溶解策としては、それぞれの食文化の多様性を認知し、楽しむことではないかと・・・。
絵空事とお思いでしょうか。でも、食事を楽しみ、おいしいお酒を飲めば、民族・宗教の枠を超えた笑顔の会話が行き交い、争い・憎しみを和らげられることと思います。
食文化は、それぞれの民族・宗教・地域・国家等によって、多様に存在します。そして、その内容には、固有のものと共通のものがあります。また、食文化は、食材・調理方法・食器の選別・マナー・食事の時間等、幅広い要素を含むそれぞれの文化の根底を支える文化なのです。
他民族・他地域・他国家・他宗教の食文化を知ることは、それぞれのアイデンティティを知ることに繋がります。そして、自らとは異なる食文化に触れ、食すことにより、他文化への理解が深まると同時に、その異質な食文化が形成されたストーリーに関心が向くのではないでしょうか。
食文化形成のストーリーを知ることにより、民族・宗教の歴史の背景が浮かんできます。
長い時の流れの中で培われてきた食文化は、決して、異なる食文化を排斥するものではなく、攻撃の対象とするものでもなく、時には、融合し合い新しい食文化を作りだし、私達を楽しませてくれるのです。
全ての食文化に共通していることは、家族・親族が集い、仲良く楽しく食べることなのですから。

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