イワサキ経営スタッフリレーブログ

2012.11.29

日本人の民度 ~志田 将彦~

 この原稿を書いている9月18日は、満州事変の発端となった柳条湖事件から81周年の日に当たります。尖閣諸島の国有化により日中の対立は激しくなり、反日デモは苛烈を極める状況にあります。また、韓国との『竹島問題』も依然としてくすぶったままで、今後の中国、韓国との関係が懸念されます。私個人としては『尖閣諸島』、『竹島』のいずれも日本の領土であると認識しております。個人的に主張したいことはありますが、その問題についてここで言及することは避けて、今回の中国の反日騒動の中で感じたことについて綴りたいと思います。

中国の激しい反日デモをテレビや新聞などで見聞きし、何故、彼等がここまで日本を忌み嫌うのか、暴徒化して日本企業や日本人に襲い掛かるのか不思議に感じます。歴史的な背景や中国政府の情報の規制と統制、半日教育がそうさせると理解していても、やはり、違和感を覚えます。私は高度経済成長期の末期に生まれ、バブルが崩壊するまでの安定成長期に育ちました。GDPで世界二位になったとはいえ、万人が豊かとは言い難い中国の人達の心情を、平和で恵まれた時代に生まれ育った私に理解できないのは当然かもしれません。しかし、もし仮に日本人が同じ状況下にあったとしても、今の中国のような状況にはならなかったのではないかと思うのです(日本人である自分が、日本人を贔屓目に見ている身勝手な見解かもしれませんが)。
誤解を恐れずに申し上げると、世界的に見ても『日本の国民の質は高い』と思います。経済は停滞し、問題が山積して社会全体に閉塞感が漂い、日本人自身が「日本は駄目だ」と悲観的になっています。しかし、東日本大震災の際に見た日本国民の『民度』こそが日本が誇るものではないでしょうか。また、もっと身近なところで思ったことがあります。少し前に海外に渡航する機会がありました。その時に乗った外資系の航空会社の飛行機の客室乗務員や渡航先で滞在したホテルのホテルマン、お店の店員の応対の質は世界的に見ても悪いものではなかったと思います。ですが、普段、国内で受けている様々な応対の質に比べると見劣りしました。改めて日本のサービスの質を実感したのです。つまるところ日本という国、そして日本人もまだまだ捨てたものではなく、今こそ日本の『民度』を見直すべきではないでしょうか。

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