イワサキ経営スタッフリレーブログ
2012年09月
2012.09.12
成功率を高める新商品開発 ~宮口 巧~
静岡市内の食品メーカーを対象に新商品開発を支援する「静岡おみやプロジェクト」は、現在第4期が進行中です。私がこのプロジェクトのサポートを始めて3年目となりますが、過去の参加企業18社は様々な成果をあげています。
小さな和洋菓子店が少しずつ販路を広げていたり、街のパン屋さんやスーパー商材を製造していた漬け物メーカーが開発した新商品は、ワインのお供に人気だったり、新東名のサービスエリア、パーキングエリアや東京の産直食品取扱店には、5社の採用があり、どれも売れ行きが好調。 更に自社のオリジナル商品として開発した商品が、弁当メーカーのおかずに選ばれ、思わぬヒットに繋がっている企業など、成果は様々です。
この成果を元に新商品開発において、成功確率を高めるポイントとしてあげられるのは、以下の3つではないかと考えます。
■開発商品が決まるまでに、どれだけ多くのアイディアが選択肢として上がっているか?
■商品の性能(食品なら「味や食感」工業製品なら「機能や操作性」など)は妥協を許さず徹底的に追求していて、その性能に明確な根拠がある
■新商品を開発する企業の全社員が、自信と誇りを持って、薦められる商品であること
今まで中小企業を対象に支援した商品の中でも、ヒットした商品の共通点は上記の3点です。
アイディア出しは、現実的に商品化出来るかどうかは後回しにして、面白いアイディアを出来るだけたくさん出し、各アイディアに商品化の「可能性」を見つける。
商品の性能は、自分達がこだわっていることよりも、使用者や消費者が何を望んでいるかをロジカルに考える。
そして、社員誰もが自信を持って営業出来る商品になるよう、開発プロセスの情報開示や共有をこまめに実施する。
など、これ以外にもやるべき事が次々と押し寄せてきます。しかし、この様な手法で開発された商品は、開発される時点で「売れる原因」を持った上で、市場デビューさせることが出来ます。
この様な「商品開発手法」が気になる方は、来年3月に予定されている「静岡おみやプロジェクト」の成果発表会を見学に来られてみてはいかがですか?
2012.09.12
原点回帰 ~栗原 徳生~
何気なく日々仕事をしていると、あっさり時間が過ぎて行ってしまう。また、仕事に集中し没頭し過ぎていても、忘れがちになってしまうことがあります。それは、「何のために仕事をしているのか?」であると思います。だれにでも一度は経験があると思いますが、仕事やプライベートなど、あらゆる場面で自分の思うようにいかないことや、壁にぶつかり、あきらめ、最後は挫折してしまうようなこと。このような時に、自らの思いや考えを振り返り、見つめ直すことが「原点回帰」という一言に集約されると思います。
特に日本の文化の特徴の一つが、節目を大切にすることであるように、多くの企業では、年度初めや仕事納め等、一年間の業績や目標に対する進捗を見つめ直すことを重視しています。経営活動を続け、永続発展を考える企業にとっては当たり前のことではありますが、一方で「毎年同じ様な目標」や「いつまでも達成できない目標」など、決まり文句のようになってしまっている企業や、目標に対する進捗確認が形骸化されてしまっている企業もまた、多いと感じています。
国税庁の統計資料にて、黒字申告割合が3割を下回る結果が続いていることが示されている中で、企業における経営環境は、震災後一年を経過しても、より厳しさは増していると実感しています。
このような経営環境では、企業の存在や価値観が、あらゆる角度から注目され、今現在では企業の原点である「経営理念」を見つめ直し、それを社員はじめ、得意先や金融機関などに理解を求めていくことが、発展的な経営活動をしていくうえで、重要なことの一つと位置づけられています。
「うちみたいな小さな会社は、経営理念なんてものはないんです。」
以前このように話してくれた社長さんがいました。本当にそうでしょうか?経営理念だからと言って、かしこまらなくても「何のために仕事をしているのか?」また、「どんな思いで仕事をしているのか?」を思い浮かべて欲しいです。それがその社長さんの原点であり、経営理念だと思います。
経営理念は格好をつけるものではありませんが、社長自らの言葉で明文化することでより強いメッセージになります。
2012年も後半に突入しました。年頭に掲げた目標を今一度見つめ直し、経営理念に基づく戦略を描くことで、業績を上げていきたいと思います。
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