イワサキ経営スタッフリレーブログ
2011年07月
2011.07.21
新入社員にまず教えることは「気配り」 ~山田克彦~
新入社員教育においてまず教えるべきことは相手への「気配り」です。つまり「相手の立場で物事を考える」という社会人としての基本ルールをまず教える必要があります。
例えば9時始業の会社で、新入社員が8時58分位の始業ギリギリに出社してきたとします。この場合どのように指導したらよいでしょうか?
まず始業時間が9時というのは仕事を完全にスタートする時間が9時ということです。8時58分にあわてて出社してきて、その状態で本当に9時から仕事をスタートできるか、ということです。
そしてそれ以前に、新入社員が始業時間ギリギリで会社に駆け込んでくる姿は周りの人を「不安にする」行動です。「気配り」の第一歩とは、相手を「不安にさせない」ということです。すべての行動において相手を「不安にさせない」という観点で指導を行うべきです。
また、最近では学校や家庭での躾レベルが緩くなってきているから、呼ばれても返事をしない人や質問に対して黙りこむ人をよく見かけます。呼ばれても返事をしない、聞かれたことに対してすぐ答えない、という行動は相手に「こいつ、ほんとうにわかっているのか?」と思わせる、いわば相手を不安にさせる行動です。即答できない質問内容だったとしても、相槌をうつなど「あなたの話をきちんと聞いたうえで考えていますよ」という態度を相手に見せるのが、コミュニケーションをとる上での最低のルールです。
本来こうしたことは、学校以前に親がきちんと子供に教育するレベルの話です。しかし現在では少子化からくる親子の友達化現象からか、こうした基本的な教育がなされていないケースが多々見られます。だから、会社で教え込むしかありません。
「会社は学校じゃない」という人もいます。確かに会社は学校ではありませんが、しかし人間性を高める「教育の場」であると考え、リーダーは率先して新人教育にあたらなければならないのです。
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