イワサキ経営スタッフリレーブログ

2010年12月

2010.12.15

公益法人の意義 ~善田智洋~

 公益法人は、最近世間を賑わせている民主党の事業仕分けでよく耳にすると思います。5月から始まった「第2弾事業仕分け」では約70法人の独立行政法人と政府系の公益法人(社団・財団法人)が対象となりました。

対象となるのは行政刷新担当相の枝野氏が示した7基準に該当する法人です。7基準とは、①07年度時点で国または独立行政法人から1千万円以上の公費支出を受けた。②法令で国から権限を付与されている。③収入に占める公費からの支出が5割以上。④天下りを受け入れている。⑤財産が10億円を超える。⑥地方自治体から支出を受けている。⑦国からの公費支出を受けた法人のうち、その事業をさらに外部に委託している。以上の7項目です。簡単に言えば税金の使われ方に疑問がある法人や、民間に任せた方が効率的であろうこと、天下りなどで一部の利権者がおいしい思いをしていないかということです。実際、事業仕分けの内容を見ていると、民間の一般常識では考えられないような事実が次々と仕分けられ、憤慨されている方も多いのではないでしょうか。
 ではそもそも公益法人とはどのような法人なのでしょうか。公益法人は広義に解釈すると学校法人・社会福祉法人・宗教法人等も含まれますが、気をつけなければいけないのが、今回話題になっているのは一部の政府系の財団法人・社団法人だということです。社団又は財団法人は全国に約2万5千法人あり、そのうち国の所管している法人が7千弱、都道府県の所管している法人が約1万8千法人あります。これらの公益法人は公益に関する事業を行い、営利を目的としないという事を前提に設立許可された法人です。ですから今回の事業仕分けで問題になっているのは、ごく一部の政府系社団・財団法人であり、すべての公益法人が同じだと認識を誤らないよう注意しなければなりません。
本来の目的から外れてしまっている公益法人は事業仕分けで見直されるのは当然の事です。ですが中には今回の事業仕分けで風評被害にあっている公益法人もあるようです。本来の目的を遂行している公益法人は、我々民間企業では出来ないような非営利な部分を、社会全体のため、我々のために補ってくれている存在だということを忘れてはなりません。

2010.12.06

人生設計の見直し ~木村康子~

 年も残すところ1ケ月と少しとなりました。税理士事務所はこの時期から俄かに活気付くというか殺気づきます。年末に向けて年末調整、年が明けると支払調書、合計表、2月からは確定申告と戦争状態。更に多くの企業は3月決算が多い為申告月の5月も繁忙期です。つまり12月から5月まで仕事に追われる日々なのです。

さて、年末調整の話にもどりますが毎年おなじみの2枚セットの用紙は事業主が従業員にしっかり記入してもらいきちんと管理する義務があります。しかし、この書類は提出する必要がない事から案外いい加減に考えている事業主が少なくありません。私達が優良企業と呼べるのはそういう小さな作業もきちんと行い管理している事業所の事なのです。そしてそういう企業はやはりしっかり業績をあげている企業なのです。ただ 売上や利益の事だけ考えるのではなく決められた義務をこなし、しっかりした経営計画をたてる事が業績をあげるプロセスなのです。
年末を控えたこの時期は企業だけでなく個人的にも自分を見つめなおすよい時期と言えます。私事ですが定年を数年後に控え、急に年金の事が気になりました。若い頃、厚生年金だけは続けて払える様に働いていこうと思っていました。そして30数年になります。それは老後、年金で何とか暮らせるように・・・という思いがあったからです。が、これが大きな誤算でした。自分の受給額を知って愕然としました。とても生活できるような額ではありません。がっかりしたのも事実ですが、ちょっとした救いもありました。個人年金です。多額ではありませんがもしもの時、何かの足しにと個人年金を掛けていたのが救いになります。今や国、会社に望みを抱く時代ではありません。自分の人生は自分で設計しなくてはなりません。「転ばぬ先の杖」「備えあれば憂いなし」先人の言葉に嘘はありません。
人生設計といっても個人年金だけではなく、選択肢は無数かもしれません。
現在の会計事務所や税理士事務所は税務の事だけの機関ではありません。企業、事業主、従業員の保険や財産関係、福利厚生、相続等も設計提案できます。活用しない手はありません。自分を大切に見直してみましょう。

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