イワサキ経営スタッフリレーブログ
2021.06.30
経営計画は何のためにつくるのか
経営計画をつくる目的とは何か考えた事はありますか。
経営者の中には、経営計画を立てていない、立てたことがない、頭の中にはある程度の計画や目標はあるが言葉や文字にした事がないという方がたくさんいると思います。
「経営計画なんか立てないで、アイデアをとにかくトライ&エラーで実行してみればいいのではないか」という意見もあるかもしれませんが、私は経営計画のない企業は航海図を持たずに海に出る船のように感じます。行先が決まっていないため、どの目的地にたどり着く事もない、言わば目的もなくビジネスをしている状態です。
経営計画を作成するにあたって会社の理想の将来像を描き、そのための具体的な行動計画を立て、事業を運営するためにどの順番でどういう風に必要なアクションをするのか明確にする事ができます。
最初に計画をしっかり立てていると、「ここが悪かったからここを直せばいい」「ここが良かったからこれは予想通りだ」等、修正のポイントがわかりやすくなります。
また、売上が減少したり経費が増加しても、検証をしないと危険な状態になっても気付かない可能性があります。
計画と実績を比較する事は、問題の早期発見と解決に繋がり様々な成果を生み出します。
また、大和総研の吉田信之氏による経営計画と企業業績の関連についての研究には、2009年度から2013年度の5年間、連続して営業利益の増加率が10%を超える企業が全上場企業のうち37社あり、その内の33社がホームページ上で経営計画を公表しているそうです。その研究では経営計画を自戒型(行動憲章、社是、社訓といった経営者・社員の姿勢や行動)と方向性型(企業理念、経営方針、ミッションといった企業の方向性)の2つに分類しており、先程の37社の内78%の企業が方向性型の経営計画を提示しているそうです。
このように上場企業の内、営業利益の成長が高い企業の78%が企業の方向性を定める経営計画を立てており、経営計画が業績にプラスに寄与している事が窺えます。
経営計画を立てる事のメリットがこんなにもたくさんあります。
ぜひ、自社の業績に好影響をもたらす経営計画を立ててみて下さい。